松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



色について思う事

おはようございます。

本日は月曜日ですが祝日なので営業しております。

春分の日。春分と秋分は昼と夜の長さが均等になる日です。ちょっきりではありませんが。

この日を境にだんだん明るい時間が長くなると思うと嬉しくなります。



銘  菜種餅

羽二重餅製。中は丹波春日大納言小豆の粒あんです。

しっかりと炒った香ばしい黒胡麻がパチパチと口の中で弾けます。

今日の表題、色についてですが。

菜種餅の黄色は着色料で色を付けています。一年中使う色ですが、この時期にこの色を見ますとやはり春の暖かな印象を受けます。

しかし、秋にイチョウやモミジの黄葉や紅葉をイメージすると全く同じ色であるのにそうは感じません。
私たち人間は五感で季節の移り変わりを繊細にキャッチします。太古の昔からDNAで受け継がれてきた人間だけにしかない感性なのでしょう。

日本人は世界一、その感性が豊かであると知られています。侘び寂びもその1つであると思います。

こんな素晴らしい感性をこれからも大切にしていかなければなりませんし、その感性を改めて認識していただくお手伝いが私に少しでもできればと考えております。