松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



川を上るように

鮎や鮭、鱒類などは生まれた川の匂いを覚えているそうです。
海へ下って大きくなった魚たちはいつまでもその匂いを忘れず、大海原からただ1つの川を目指し産卵するために戻るのです。

魚と同じく人間も故郷の良さをいつまでも忘れないものです。故郷の景色やご近所の人々、香りまでも鮮明に覚えています。

私は自分が生まれ育った稲沢市が大好きです。

稲沢市は旧稲葉宿と小澤町が合わさって稲澤市となったと聞いています。

しかし、私には違った意味合いで稲沢市の事を認識し、愛しております。

今となっては以前よりも少なくなってしまいましたが、私には田んぼの景色が一番に思い浮かばれます。



小さい頃、この田んぼでカエルやザリガニを捕まえに遊びまわった記憶。そして中学生の頃には干上がった田んぼで同級生たちと毎日のようにラグビーをして走り回った思い出がよぎります。



素晴らしい稲の絨毯。

この先には黄金色に輝く、たわわに実った稲が違った景色を見せてくれるでしょう。

こんな素晴らしい稲沢市を娘たち、そしてその先の子供たちにも受け継いでいけるよう、大切にしていきたいと思います。

やっぱり故郷っていうのは、いつまでたってもいいものです。