松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



幸せの小瓶

幸せを測るものさしは人によって様々だと思います。

幸せメーターが10でいっぱいの人もいれば100でいっぱいになる人もいるでしょう。

100で幸せを感じる人が50ほどしかないと感じたら、それは不満足となるに違いありません。

近頃のニュースやワイドショーでは連日のように有名人の不倫の話で溢れています。最近、そのような話ばかりで食傷気味であります。

これも結婚生活の不満や日頃の仕事などの不満から派生する行為なのでしょうが、実際に公になった場合に子供たちや両親をはじめ、家族全員を深く傷つける事になります。

満ち足りていないと感じた事が発端で、取り返しのつかない結果を生む私たちが最近一番良く耳にする事案の一つです。

一人の大人。一人の社会人である前に一人の子供の親である重大な責任があると私は思います。反面教師も必要でしょうが、子供のお手本であれるよう親になった以上、努力と自制に努める義務があります。

子供たちが友達や知り合いに胸を張って自慢してもらえるような父親になれるよう精進しなければと近頃特にそう考えています。

いつの頃からか、私は幸せを瓶に例えて考えるようになりました。大きな瓶を持つ人もいれば小さな瓶を持つ人もいる。ならば小さな瓶を持とうと。

これで少しの幸せで満ち足りた気持ちになれます。

今日のお昼には娘の大好きなサンドイッチを作ってやりました。



少し甘めの卵焼きを挟んだものが娘は大好きです。

やった!美味しかった!と喜んでくれる娘を見て、とても嬉しく幸せを感じました。

最近の私はこれで満足です。

色々な見解もあるでしょうが、世界一幸せな国はブータンだと言われています。ブータン王国の国民は小さな幸せの瓶を持ち合わせているのかもしれません。

四月から東京の和菓子屋で働く事が決まった長女が来週、少しの間帰省します。これで娘三人と私の家族四人が久しぶりに勢ぞろいします。

楽しみで楽しみで、私の幸せの小瓶は蓋もできないほど今満ち満ちています。

こんなちっぽけな幸せですが、元来こんなものでいいのです。欲張ってはいけないのだと自分に言い聞かせている今日この頃です。