松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



利休にたずねよ

市川海老蔵主演の映画、利休にたずねよを封切りから随分経過してからやっと観たところです。


時代背景に忠実なところももちろんありますが、少し脚色された点も多い映画だという事も加味しながら観ました。

茶人としては一流であり、現代の茶道の礎を築いた人としてもその名を轟かせている千利休。彼の自決するところまでをとても静かに、時には熱くストーリー立てています。

日本の伝統文化である歌舞伎。その役者である主人公役の市川海老蔵が、同じく日本の伝統文化である茶道の祖、千利休を演じたところにとても興味を持って観たところですが、やはり彼の所作の美しさには目を惹くものがあり、その観点からしても非常に興味深いものでありました。

豊臣秀吉が朝鮮出兵をすることに反対した千利休。その反対した理由がこの映画の話の中心にありました。それはある女性への不変の恋であったのです。

歴史の本質とは掛け離れていますが、静かに。しかし、沸々と燃え上がるピュアな恋に私は息を飲みました。

全体を覆う、昔の日本の暗さ。そして、今は失われたしまっているであろう礼節の正しさ。そんなところがこのピュアな恋愛事情とミックスされて上手に昇華されていたのではないかと思います。

私にとって恋なんて今となってははとても縁遠いものですが、揺れる事のない小さなロウソクの炎のようにそっと心の奥底に温かい気持ちを持っていてもバチは当たらないだろうなどと考えてしまいました。

利休にたずねよ。色々な人の解釈もあり、賛否両論のようでありますが、私は日本人の持つ侘び寂びそしてラブストーリーとしても心に残る映画の一つとなりました。

皆さまはこの映画を観てどう思われるのでしょう。とても興味深いものがあります。