松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



栗スタートです。

おはようございます。

今年も栗がスタートしました。



今朝、栗を蒸して栗の中身を掻き出し始めたところです。

夕方には栗きんとんの栗あんとして仕上がります。

明日の開店8時より栗きんとんの販売が始まります。

今年も序盤は高値ではありますが、栗の状態は良好でひとまず安心しているところです。

羽二重巻

羽二重巻のあんの色をプレーンに戻しました。

ついこの間までは暑い夏場でしたので、色合いも涼しくブルーに染めていましたが、秋の季節を控え一旦リセットする事にしたのです。



備中白小豆そのものの色をお知りいただく良い機会となります。

やはり着色していない自然なままの色はナチュラルでいいものです。また、視覚から得られる情報で嗅覚や触覚、味覚までも影響を受けるものです。

秋の深まりが近くなりますと、次は朱色の粒あんへと移行いたします。

しばらくの間、このナチュラルな備中白小豆を感じていただけましたらと思います。

思い出の葛菓子

沖縄産の黒糖を使用した葛の蒸し菓子がお店に並びました。



宝笹と名付けてお店でお売りしています。

こちらは私の修行先の定番商品です。名前も同じように付けました。

一昨日、私がとてもお世話になった修行先の職人さんから電話があり、定年を迎えられ退職されたそうです。

今でもこうして先輩後輩たちと仲良くお付き合いが続いている事にとても幸せを感じています。

数々の辛く苦難の多かった修行時代でしたが、振り返ってみますと楽しい事も少しはあったのだなぁと改めて思います。

こうして宝笹をつくっていますと、27年前の思い出が鮮やかに蘇ってきます。

私の色々な思い出のこもった宝笹、晩夏の最終葛菓子です。