松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



父と私の信念

羽二重餅の焼印が変わりました。


同じものを作っていても施す焼印を季節に応じて変化させることによって、細かな一年を移ろいを表す事ができます。

これは作り手の私にとっても、またお客様にとりましてもとてもいい事であると私は考えています。

和菓子とは暦や季節と密接な関係があり、時を感じ把握する事においてもとても重要な役割が昔からありました。

そんな意味でも私たちの持つ五感と和菓子は切っても切り離す事ができません。

今日書きましたような考えのもと、私は季節感の全く無いおやつとしての和菓子は作らないのです。

季節感溢れる和菓子を、お客様と共有したい。そんな考えはこれからも変えるつもりはございません。私が作った和菓子をお買い求めいただき、お召し上がっていただく際に「ああ、もうそろそろこんな季節なのね」。そう感じていただく事がお客様との感性の共有であります。それが私にとっては一番嬉しい事なのです。おやつとしての和菓子ではこのようなお客様との感性のシンクロは出来ません。

これが父から私へと受け継がれる譲る事のできない一番大切な信念なのです。