松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



日々雑感

私の覚えではこの南部鉄器は松屋長春三代目。

父が現役二代目なので、私が無事に店主を受ける日がくるならば私もこの南部鉄器と同じ三代目となります。



周りには十二支が打ち込まれています。

素晴らしい造形美にいつもうっとりさせられます。

昔から伝わるものには、この南部鉄器のように現在も全く古くさくなく、逆にスタイリッシュに映る事が少なくなりません。

またこの南部鉄器はとても重いですが、その重厚感たっぷりの風情も使い手たちを虜にする要素の一つであると思います。

そして特筆すべきは鉄器故の効能です。これでお湯を沸かすと鉄分が染み出して自然に鉄を摂取できるのも有難い要素であります。

「レトロでクラシック」

私はそんな物たちにとても魅力を感じます。

忘れ去られていくものももちろんありましょうが、こうして後世まで愛されていくものはやはり便利な世の中にあっても必要とされ続けていくのでしょう。

松屋長春もこの南部鉄器のようにずっとお客様から必要だと言っていただけるような存在でありたいです。

あと数年で松屋長春は90歳を迎えます。

安心感のある和菓子づくりを心がけて本日も営業いたします。

本日も笑顔でお会いしましょう。