松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



とても簡単なこと。でもなかなか気づかないことやれない事。

「いってきまーす」

「いってらっしゃーい、今日も元気で楽しくやってくるんやで!」

そんな言葉を元気に交わし、娘を送り出したところです。

今週火曜日から私の毎朝のお弁当づくり、ベン活がまたスタートしました。



今日の私がつくったお元気弁当です。

年頃の女の子が持つお弁当ではないかもしれませんが、娘たちが大好物だと言ってくれる私のたっぷりの愛が詰まった玉手箱です。

昨日はご挨拶や礼儀についてあらためて考えさせられる一日でもありました。

私が営むお店はやはり礼節がとても大切であると常々思っています。また、深い感謝の気持ちを持ちながら仕事に取り組んでいかなければならない仕事であるとも強く認識しています。

ご挨拶や礼儀などは親から教えられるもの。

かく言う私も両親から全てを教わってきました。

「こんにちは」「さよなら」「ありがとうございます」などに始まるご挨拶や人に対しての細やかな心遣いなどは、やはり学校の先生などではなく祖父祖母や両親など肉親から日常生活をともに過ごしながらきちんと教わってきたように思います。

両親は自分がどこかのお店へお客様として行った時。その時に普段よりもよりやわらかな口調でご注文する事を強く指導してくれました。

今となってはその指導が私の中の「お客様とお店側のステキな関係」の大きな礎となっているように感じています。

しかし、このご挨拶や礼儀は人によりけり。家庭によりけり。

色々な作法やルールが人によって、家庭によってあります。

許せるもの、許せないもの、人によってものの捉え方が違っていることが、少しの誤解を生んだりもするから複雑かつ難しいところでもあるなぁ、なんて近頃感じたりしています。

ご挨拶、礼儀ってなんだろ?

なんだか難しく考えてしまいました。

人は年齢を重ねて、知恵や経験を積むうちに、そして社会的な地位が上向くほど大きなプライドをのぞかせるようになってきます。(きますというのは、全ての人がそうではありません。もちろん素晴らしい礼節を持った方々が多くいらっしゃる事を私は知っています。)

そのプライドが、素直に言えばいい事をなかなか素直に言えなくしまっているのではないかという結論に私は辿り着きました。

一番言えないのが

「ごめんなさい」

かもしれません。

上文に記したこと、私はしっかりできているのかなぁ。

いま一度、きちんと考え直すことにしました。

娘たちの手前、娘たちのお手本になれるようにもう一回、自分自身のご挨拶や礼儀を洗い直すことに決めました。

昨日はオーストラリア産のアンガス牛を切り分け、玉ねぎと人参と一緒に自家製のタレで漬け込み、ジンギスカン鍋で焼いて食べました。



今までで一番大きな声で「いただきます!」と言って気持ちよく「ごちそうさまでした」と片付けました。

両親と別れて休む前には「今日もお疲れ様、また明日ね。」

いつも言っている事をより確認しながら伝えた次第です。

小さい頃、普通にできていただろう事。それらを大人になった今は普通にできているのかな?

これからはそれらを強く自問自答しながらやっていこうと決意した夜でもありました。

とても簡単なこと。でもなかなか気づかないことやれない事。