松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



初釜

本日は国府宮神社の初釜の日です。

先ほどご注文の蒸し菓子をお届けしてきたところです。



御用命の菓子は「常盤」

表千家の初釜にはこちらの常盤が使われます。

一般的には初釜には、どうしても「花びら餅」が頭に浮かぶ事でしょう。

しかし、花びら餅は裏千家由来の菓子です。

ここで、少し「常盤」のご説明をさせて下さい。

外観はなんの変哲もない薯蕷製の蒸し菓子です。しかし、割ってみますと中から備中白小豆こしあんを鮮やかな若草色に染め上げたあんが顔を見せます。これは雪の中からの草萌えを表現しているのだと今に伝えられています。

表千家、碌々斎宗匠のお好みでありました。

「常盤」はつるっとした純白の外観が常でありますが、本日ご担当の先生のご希望で金箔をハラハラと頂にあしらっており、より一層華やかに仕上がっております。

本日の茶席の当日券はもちろんございます。また、松屋長春の店頭でもこの「常盤」を本日は販売いたします。

お時間のございますお客様におかれましては、国府宮神社または松屋長春まで。

お待ちしております。