松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



きく

菊ほど様々な名前で呼ばれる花はないのではないでしょうか。

千代見草やまさり草などは和菓子の世界ではよく使われる菊の名前です。

他には星見草、隠逸花や陰君子などなど、たくさんあります。

また菊は和菓子界では頻繁に使われる題材でもあります。色々な生地、色々な形で菊を表現してきました。

先日このブログで「重陽の節句」の菓子をご紹介した際に書いたことでありますが、菊は邪気を払う意味合いがあります。

皇族の象徴としても広く世間に知られていることであります。

このような話を書き連ねてもおわかりになられますように、昔より日本人とは縁が深い花なのです。



菊の花を模した「千代見草」をお店に並べました。

菊の色や形は多種多様あります。

松屋長春では紫、ピンク、白、そしてこの黄色と色合いを変化させながらつくるようにしています。

もちもちとした食感が大きな特徴である外郎製の生地に備中白小豆のこしあんを合わせました。

とてもいい取り合わせであると思います。