松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



州浜

おはようございます。

表題の州浜、読み方はすはま。またはすあまです。

レトロでクラシックな伝統的な和菓子です。

300年以上続いた京都の名店、植村義次はこの州浜専門のお店でした。私の一番大好きな和菓子屋さんでしたが、残念ながら跡継ぎが無く惜しまれながら長い歴史に終止符をうたれました。


姿形は違いますが、松屋長春でもこの季節の定番和菓子としてお店に毎年並べます。

州浜は大豆の粉を原材料とした和菓子であり、すはま粉やきな粉がその代表的なものであります。よりご説明を深く掘り下げますともっと細かく大豆の粉は分かれますが、このご説明はまたの機会といたします。

毎年、私が作るより先にお客様よりお問い合わせがある和菓子がいくつかございます。あの和菓子はいつくらいからスタートするのでしょうかと。

毎年定番でお店に並べている和菓子の中でお客様のお好みのものは楽しみにされている事がこちらにも伝わり、とても嬉しい気持ちになるものです。

この州浜も毎年お問い合わせがある和菓子の1つです。

今の州浜は蕨の図案ですが、もう少し先になりますと形を変えてお出しする事となります。

ひちぎり

本日はひちぎりという和菓子をご紹介いたします。


ひちぎりは桃の節句、おひなさまに食べられる和菓子です。

土台の部分によもぎを使ったこなし。そして中にあん。上にはきんとんをのせるのが昔からの習わしです。

カタツムリの角のように土台の先が出ていますが、その部分を引きちぎるところからこの名が付きました。

そんな理由ではありますが、引きちぎった先が滑らかでないため、とても乾きやすいというデメリットがございます。

当店ではそのような理由を知っていただいた上、引きちぎらずにご提供するようにしております。何卒ご了承の程よろしくお願いいたします。


土台のこなしはこんなにたくさんのよもぎを使うんですよ。

着色料を使わず、この色にしようと思うとこれくらいの量のよもぎを使わないとこのように仕上がりません。

このひちぎり、3月3日までの販売となります。

心に潤いを

今日はお休みでした。

稲沢市で酒屋を営む友人とご一緒する約束をしていましたが、次女ののっぴきならぬ用事が出来て泣く泣くお約束を断り名古屋へ。

しかし、私は七転び八起きをいつも念頭に置いており、今日一日を無駄にせぬよう方向転換する事にしました。

今までの人生もいくつもの大きな壁に直面し、その度になんとか起き上がってきました。

大切な娘の用事を済ませた後、自分のためやりたいことを少ない時間の中詰め込んできました。

まずはお昼ごはん。友人である和食屋を営むもちづきさんからお勧めいただいた鰻屋さんへ。


久しぶりにとても美味しい鰻を食べた気がしました。

近頃、鰻の希少さが叫ばれている中でとてもリーズナブルで味も間違いない鰻屋さんでした。

次に名古屋は栄にある松坂屋へ。

目的は


ミュシャ展です。

幼少の頃から順に彼の作品が紹介されていました。

とても繊細なタッチの筆使いは人を圧倒する素晴らしさがあり、感銘を受けた次第です。

ミュシャの真骨頂はやはりポスター画だと思います。その中でも晩期にあたるチェコで開催されたスラヴ叙事詩展のポスターが圧巻でした。


素晴らしいの一言。

細かいところまで及ぶ描写は彼にしか持ち得ない唯一無二のものであると思います。

生涯女性を中心に描き、女性を春夏秋冬、朝昼夕晩のテーマでスポットを当てたミュシャの壮大な人生を垣間見た気がしました。

今回、ミュシャ展を見てあらためて感じた事はやはり女性は少しふくよかで柔らかな方が幸せに見えるなぁ。でした。

それほど彼の女性像に愛を感じました。

追記ですが、ミュシャはポスター画だけではありません。挿絵などにも着手しており、ポスター画の優しくも艶やかなカラーの絵も良かったのですが、モノクロの世界もどこか裏寂しくて静かな印象の絵も負けず劣らず素晴らしかったです。

私の今回のミュシャ展での一番のオススメはモノクロの画、蝋燭の下での読書という作品です。インターネットで探しても画像が出てきませんが、小さな蝋燭で読書をする老婆が優しく蝋燭の火に照らされて薄暗く光る様を的確に表現しており、とても衝撃を受けました。

お時間のある方は是非!

最後には一人でケーキを。


女性ばかりの中で少し恥ずかしかったですが、最高の自分へのご褒美となりました。

私、ケーキも大好物なんです。

ケーキで思い出しましたが、今日の私のスケジュールを無理矢理組んでしまった次女は昨日バレンタインデーにケーキを作っていました。


レアチーズケーキ。

そして


アップルパイ。

薔薇のように仕上げたアップルパイ。

三人の娘の中でもダントツの器用さを持つ次女は素晴らしい感性の持ち主です。

私も少しばかりご相伴にあずかりましたが、とても美味しかったです。

時代の流れでしょうか、バレンタインデーといえばチョコレートだと思っていましたが、今はそうでもないようですね。

娘もケーキづくりに勤しみながら心に潤いを感じたようです。

肌も潤いが無くなるとガサガサします。だからスキンケアをしなければなりません。クリームを塗ってしっとりとしたお肌に。

心も同じ事。やはりたまにはクリームと同じような効能がある安らぎや平穏を与えてやらなければいけないでしょう。

娘にとっても私にとってもとても良い日となったようです。

結果的には娘には感謝しなければなりません。