松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



らっきょう

今年もらっきょうを漬ける事にしました。

市販のらっきょうに比べると、余分なものが一切入っていない上に食べても雑味がなく美味しいのですが、ものすごく手間がかかるので私はいつも躊躇します。
しかし、父のたっての希望なのでしっかり頑張ります。

毎年10キロを仕入れますが、今年は5キロと半分で許してもらいました。
仕入れたらっきょうの根を切り落とし、玉ねぎのように剥ける外皮をしっかり掃除します。


そして塩漬けに。

塩漬けにする理由は塩味を効かせるのと同時に漬物のように発酵を促すためであります。これによって乳酸菌も加わり、らっきょうの良さがより深くなると思います。

らっきょうには浅漬けと本漬けがあり、浅漬けではらっきょうの良さは引き出されないように感じます。
話は戻りますが、塩漬けして2週間待つ事になります。


少し色が変わりました。

乳酸菌の作用です。
ここで塩抜きの作業を行います。流水で丸一日塩抜きします。

塩抜きが終わったら熱湯にさっとらっきょうをくぐらせます。


また色が変わりました。

湯通ししたらっきょうは半日ほど干します。


今度はらっきょう酢作り。
今年は米酢と白双糖のみにしました。スッキリした味と色を求めるためです。


いい色で仕上がりました。


鷹の爪を適量入れ、何とか出来上がりました。

大変でしたが、毎年仕上がった達成感に幸せを感じます。
これから1カ月待ったところで食べられます。
父ちゃん、首を長くして待っててよ。

気に入ってくれると嬉しいな。