松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



生きている

本日、明日の二日間は稲沢銘菓ベニサザンカの特別販売日となります。




今月は黄身時雨製。卵の香りと味わい、そして口溶けの良さが特長の和菓子です。








両日ともに売り切れ次第終売。お早めのご来店を推奨いたします。




昨日の午後に所用で出かけたところ、田植えが始まったことに気づきました。








ここ2週間、休み無く仕事をしておりますが、初夏の「気づき」があり、なんだかホッとした自分がいます。




そして夜、唐揚げをつくり家族皆で食べ終えて片付けが済んだ後、二人の孫としこたま遊んで送り出した夕暮れどきの空がとても綺麗で。。。








誰から見ても、何でもないような生活の中に私は確かに「生きている」を実感しています。




「生きている」とは大きな出来事に胸を打たれることだけではなく、そんなごくありふれた時間の中で、自分の心が確かに動いていると気づくことなのかもしれません。




呼吸をするように毎日を重ね、季節にふと足を止め、家族と食卓を囲み、孫の成長を間近で感じ、空を見上げて綺麗だと思う。




幸せを身体いっぱいに感じている自分がいます。

それでいいのです

目に青葉 山ほととぎす 初鰹




初夏の感覚を最も端的に表現した山口素堂の句であります。先日少しおはなししました。




本日は「山ほととぎす」と銘打った軽羹製の和菓子をご紹介いたします。




松屋長春は和菓子を抽象化させて表現する事を好む和菓子屋。




この「山ほととぎす」も一見するとホトトギスには見えませんが、それでいいのです。




受け手の方々それぞれの頭の中にふんわりと想像を膨らませてもらえたら、それでいいのだと考えます。




新緑の中に気配を潜めながら声を響かせるホトトギス。そんなイメージで捉えていただけましたら最高に嬉しいです。





流れ流れて

激動のゴールデンウィークが終わりました。




私たち家族も、お店を支え続けてくれているスタッフさんたちも、今日から少しだけですが、全員に安堵の表情が見られるのではないかなと思っています。




羽二重餅の新作がお店に並びました。アクアブルーに流水の焼印、備中白小豆こしあんとの取り合わせ。








水が流れるように季節は流れ、それに伴い和菓子も流れ流れてゆきます。




ゴールデンウィークを境に松屋長春の和菓子もゆるやかに夏へと移ろいでいきます。




この一年も、皆様とともに和菓子のページをめくりながら、穏やかに流れてゆけましたら、私にとってこれ以上ない幸せであります。