松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



うずら餅

本日は毎年秋になるとつくるようになった、羽二重餅製のこの和菓子をご紹介いたします。




京都の修行時代には毎年つくっていたのですが、稲沢市に帰ってからはずっとつくっておりませんでした。




お付き合いのある表千家の先生の「どうしても「うずら餅」をつくって欲しい。」とのご要望で復活することにした次第です。




ここで超簡潔ではありますが、ご説明を。




「うずら餅」は、表千家七代家元・如心斎宗左のお好みとして知られる餅菓子です。(松屋長春では、ふわふわの羽二重餅を生地にしてつくります。)




うずらを思わせるかわいらしい楕円形と、中央に入った焼き目が特徴的。この一直線の焼印は、非常にシンプルにうずらの背中を表しています。




修行先の「うずら餅」を踏襲し、松屋長春もこしあんを選定してつくり上げております。












話は変わりますが、先日、久しぶりにオオカマキリを見かけました。








出産を間近に控えた、身重の彼女でした。




あれから安全な場所で無事に出産できたかなぁ。




なんだか自分でもわからないのですが、ずっと頭の中に残って気になり続けているんです。

納得の色合いで

「十五夜(中秋の名月)」




簡単にご説明しますと、十五夜とは、秋の収穫を月に感謝する日です。




月への感謝の気持ちを込めて、みなさまもご存知の「月見団子」や「すすき」に加え、土地によって少しずつ違いはありますが、「お酒」などもお供えします。




十五夜は別名、「芋名月」とも呼ばれます。




これは秋に収穫した里芋をお供えする風習からついた呼び名です。




ただ、里芋だけをお供えするわけではありません。




里芋をはじめ、栗や枝豆、柿、梨など、その時季に収穫されたさまざまな作物をお供えし、秋の実りに感謝するのです。




前置きが長くなりましたが、松屋長春では毎年「芋名月」と銘打った、里芋を模した和菓子をつくります。




実は昨年まで餡には北海小豆のこしあんを使っておりました。




これは、私の京都の修業先で習ったままを踏襲したものでしたが、どうしても中のあんの色合いが外側の練り皮製の生地に移ってしまう。




そこが私としてはどうしても気になるところでした。




そこで今年から餡を備中白小豆のこしあんへと変更しました。




毎年お買い求めくださっているお客様には、今回の違いに、きっと「ピン!」と気づいていただけるのではないかと思います。




今年は、美しい色合いに仕上がりました。





水面の月

「水面の月」




松屋長春の新作です。




こなし製の生地に、こしあんを合わせております。




美しい満月の夜。静かな水面に、朧げに浮かんでは揺れる月。




その月を時折覆い、また姿を見せる雲。




そんな水面に映る月と雲の情景を、この和菓子に落とし込みました。












今年の十五夜「中秋の名月」は、9月25日(金)。




気持ちの良い晴天の日が、なかなか訪れてくれませんが、




せめて十五夜の夜には雲の切れ間から美しい満月を眺めることができますように。




皆様とともに綺麗な月を拝めることを願っております。