松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
イエローグリーン
モミジの若葉の若緑色が目に優しい季節になりました。
モミジ並木という言葉を私は聞いたことはありませんが、先日道路脇にモミジが続けて植えられている道を通ったところ、その景色がまるでイエローグリーンのカーテンのようで私の心に強く残りました。
今この文を書きながら思い出しているところです。
「若みどり」と銘打った練り皮製の和菓子がお店のラインナップに加わっております。

目に青葉、山ほととぎす、初がつを
初夏を目(視覚)、耳(聴覚)、そして口(味覚)で楽しむ山口素堂の句です。
字余りになってしまうので、叶わない願いではありますが、せっかくなので鼻(嗅覚)についても彼の特別な感覚を記して欲しかった。初夏なんて花の香りの宝庫ですもの。
この間、友人と見た紫ではなく特に白い藤の花が強く甘い香りを放っておりました。藤なんて、初夏を代表する花の一つであるのですから。
もう一つ。単線の踏切待ちをしている時にふと脇に目を遣るとヒトツバタゴ(なんじゃもんじゃの木)がちょうど満開を迎えておりました。

大きなキャンバスに白と若緑が広がり、それはそれは美しいものでした。
ヒトツバタゴの花、そう言えば匂いってあるんだろうか。気になってきました。
翌春
本日は一宮市の真清田神社にて茶会が開かれます。
お付き合いのある表千家のご担当の先生よりご依頼されましたのは二つ折りの羽二重餅製の和菓子。
「翌春」と銘打たれております。

ふわふわの羽二重餅の生地に、備中白小豆の粒あんを薄紅色に染めて合わせてあります。
松屋長春の羽二重とは違い、季節を表現する焼印は施しておりません。かわりに右上の位置に金箔をあしらっております。
「来年の春もまたお会いしましょう。」
去り行く春を惜しみながら再会の約束をする。
そのような意味合いが込められているのではないでしょうか。
この「翌春」、松屋長春の店頭でも販売をいたします。数に限りがございますのでお早めのご来店を。





