松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



はなふさ

桜が舞い散り、青々とした葉桜が桜並木を覆う季節となりました。




これからは蒼い空に映える藤が隆盛を極める頃であります。




本日ご紹介するのは、練り皮製の和菓子「はなふさ」。








たわわに実ると表現してもよいほどの花房を携えた藤の花を表現しております。




話は大きく変わりますが、私はここ最近ずっと心を痛めています。




皆様も同じ思いではないでしょうか。京都府南丹市で起きた、あの事件のことです。




子供というのは絶対的に無力です。




子供の幸せというものは、親が大きく左右するものだと思います。




片親となって十年以上が経ちました。当時、一番下の娘はまだ中学一年生でした。




娘たち三人が「不憫」であってはならないと、家族全員が笑っていられるようにと、必死に考え努力してきたつもりです。




子供を授かったすべての人間には、子供を幸せにする責任が伴います。




無力なあの子が亡くなってしまったことが、残念でなりません。




どうにかならなかったのだろうか。少しでも何かのタイミングが変わっていたら。。




色々と思い巡らせてしまいます。




近頃にないほどの強烈な悲しみが、私の中で渦巻いております。

藤の花、満開

昨日の夜、名古屋まで出かけました。




気の置けない友人と二人飲みするために。




彼とは十年以上の付き合いでして。








私自身が心を開けられる、いつもフラットな気持ちでいられる私の大事な友達なんです。




たくさん飲みました。何とか無事に帰られるくらいのところで。笑




彼と会う前、ミッドランドスクエアの長いエスカレーターを登っていたところ、上の階から若い女性とお父さんが降りてこられました。




それはそれは仲良さそうに話しているお二人の姿が、ふと目に留まったのです。もしかしたら凝視してしまっていたかもしれません。ごめんなさい。




私の娘たちは三人とも全員が結婚し、私と娘たち4人組でも、彼女たちそれぞれ一人ずつ一緒にでも、どちらも出かける機会がめっきり少なくなってしまいました。




そんな私にとって、あの光景がとても羨ましく映ってしまったのです。




「いいな。」




少しだけセンチメンタルな気持ちになった私です。




エスカレーターは、ただの移動手段なのに、時々こうして心の階段まで動かしてしまう装置のよう。




そんな風に感じてしまいました。








前置きが長くなりました。




本日ご紹介いたしますのは羽二重餅製の和菓子。








藤の花満開でのご用意です。




そろそろ藤の花も、この和菓子のように満開を迎えることでしょう。




あの美しい花房たちが今年も咲き誇ってくれるのを今からとても楽しみに待つ私です。

シルクのような霧雨

シルクのような霧雨の朝です。




少ししっとりした肌感で、気持ちの良いスタートを切る事ができました。




ほんのちょっと早いタイミングでありますが、葛製の和菓子が始まりましたよ。




中心にこしあん、薄紅色に染めた備中白小豆こしあんをまとわせ、最後に本葛でくるっと丸めてさっと蒸しあげております。




わらび粉をふんわりかけて完成となります。




春の山あいにかかる霧をイメージしてつくりました。




そう、今日のような霧雨のお天気にぴったりの和菓子です。