松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



夏にマフラー、冬にかき氷

夏場にはあまり使わない菓子原料があります。

逆に冬場にはあまり使わない菓子原料もあります。

使っても悪くはないと思うのですが、使い勝手が良くなかったり、季節にマッチしないと言いますか、口に合わない事がその理由であると思います。

夏にマフラー、冬にかき氷みたいな感じでしょうか。

そろそろ道明寺粉を使った和菓子もよろしいのではないかと思い、つくってお店に並べることにしました。



光琳菊のデザインを取り入れた道明寺製の生菓子です。

菊。その独特の香りが私は好きです。大きな花を咲かせる菊よりも、佇まいが少しコンパクトな可愛い菊が可愛らしくて好きです。

菊には異称が多くある花としても知られていますが、その中でも「隠逸花」「陰君子」などと少し暗い負を連想させる漢字が付いているのも興味深いものであります。

あんなに可愛い花なのに、マイナスのイメージがつきまとってしまいそうで少し可哀想なんて思ってしまいます。

余談でした。

栗きんとん



お待たせいたしました。

本日より栗きんとんの販売スタートいたします。

できたて、フレッシュな栗きんとん。

今年も素晴らしい出来栄えです。

タイミング

少し気が早いかもしれませんが、すすきの焼印を施した羽二重餅製の生菓子をお店に並べました。



今年の十五夜は10月1日。

まだまだ1か月先の事であります。

しかし、場所によってはすすきが今一番美しいのではないだろうかと思われるものが多々見受けられます。

しょうがない事ですが、十五夜は旧暦でのおはなしです。現在では9月から10月の間の満月と決まっています。

ですので、すすきのベストなタイミングと月の美しい頃がずれてしまうわけです。

毎年すすきをとってきて、十五夜の日にはお客様にお持ち帰りしていただくならわしとなっている松屋長春ですが、今年は十五夜の日にベストなタイミングのすすきに出会えるのか今から心配でたまりません。

タイミングってホント難しい。