松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



好きに生きたらいいんだよ

私は休みの日以外はまいにち和菓子をつくり続けています。




それと同時にほとんどまいにち、自分たちがつくった和菓子に対する真剣な思いを、私なりの「言の葉」で紡ぎながらお客様までしっかりと届くように。




心を込めて書いています。




また、一人の人間としての私の心の内を「言の葉」ひとひら、ひとひら重ねていきながら紡いでいるつもりです。




和菓子に対する気持ちと同じように、少しでも読み手であるみなさまと心、気持ちを共有できたらなぁ、なんて淡い希望を併せ持ちながら綴っているつもりであります。




声に出すこと、文をしたためること、どちらも「言葉」と言いますが、文章として残るものに特に責任と重要性を私は見出しています。




和菓子職人として、自分のおもむくままに和菓子に取り組む事ができている事にとても幸せを感じていますが、やはり私は文字に起こすのも嫌いではないようです。




あれだけ学生の頃、作文が大嫌いだったのに!




ジョンレノンが遺した言葉にこんなものがあります。








「好きに生きたらいいんだよ。だって、君の人生なんだから」




うん。




自分の好きに生きたらいいんです。




心地よい気分でいられるところが一番




好きな和菓子をつくって、自分の心に任せて文を書く。




これが私の毎日の仕事であり、心から求めているものなのです。




ジョンが描くイラストはとてもシンプルで、筆数がごく少ないながらも描こうとしているものを端的に表現する天性の才能の持ち主だと私はいつも思っているのですが、歌の歌詞然り、発言の内容然り、彼の言葉もとてもシンプルで心に強く響きます。




このジョンの言葉を私はとても大切にしています。




これからも皆さまに喜んでいただける和菓子を目指し、気持ち良く読んでいただける文にのせてみなさまと心通わせたいと思っています。

山時鳥

目には青葉 山時鳥 初鰹




山口素堂が詠んだ有名な俳句です。




春から夏にかけて、心に留めたものを羅列しただけの句でありますが、うーんなるほど!と唸ってしまうほど端的でありながらしっかりと的を得ています。




それも観点が視覚、聴覚、味覚に上手に分けられています。




そんなところに山口素堂の頭脳明晰さだけでなく、非凡なるセンスを感じます。




松屋長春の「山ほととぎす」です。








軽羹製、丹波大納言小豆粒あんにて仕上げてあります。

心の風景

渓に分け入り、心地よい木漏れ日を浴びながら、川の流れに身を任せる。




川のせせらぎが奏でるリズムが蓄積した心のささくれを少しずつ治してくれる。




これが、私が毎年楽しみにしている愛おしい初夏の風景です。




心の友、フレンチ「壺中天」のオーナーシェフとの二人釣り旅が来週月曜日に迫ってきました。




どうも雲行きが怪しくなっているようで、どうにかお天気になってくれ!と、今から祈っているところであります。




本日ご紹介の和菓子はこちら。








「山青葉」と銘打ってお店に並べました。




渓流の川面に映り込んだ川辺の青葉をイメージしてつくっています。




誰にでも心の風景というものがあるでしょうが、私にとってはこの「山青葉」が間違いなくいつまでも脳裏にしっかりと残る、かけがえのない風景なのであります。