松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



久々の花火

初めてお話しますが、私の父は花火狂でした。

最近は其れ程でもなくなりましたが、花火に熱狂的なのはいまだに変わりはありません。

小さい頃の夢は花火師だったそう。私が子供の頃には花火の勉強ばかりしていた記憶があります。
そんな事もあり、幼稚園に入った私を花火があるたびに連れだしました。

蒸し暑い夏の夜、人混みをかき分けて進む道。いざ花火が終わると渋滞でなかなか家に帰る事ができない。

そんな花火が私はいつしか嫌いになってしまっていました。

大人になった今でもそのトラウマのため、なかなか花火には出かけない自分がいます。
昨日はお客様のお誘いで豊田おいでん祭の花火大会に行ってまいりました。



ビールばかり飲んですみません。
見晴らしの良いマンションのベランダから見る久しぶりの花火は、小さい頃みた花火とは違って素晴らしいものでした。
トラウマは克服できるものなんですね。

私の他60名ほどのお客様でしたでしょうか。初めてお会いする方々ばかりでしたが、色々な業種の人たちとの交流も実りあるものでした。
これからは私の花火の見え方も違ってくるのではないかと思います。

とても素敵な夜のお話でした。

音楽から得るもの

この世に生を受けてから今までずっと変わらず、音楽が私の側にはあります。

物心つく前から父はいつもビートルズやスティービーワンダーを聴いていたので、自然に音楽に溶け込んでいったのでしょう。

今でも私の仕事場には音楽が寄り添ってくれています。

最近はブラジル音楽やキューバ、プエルトリコ音楽がお気に入り。私の性分にはラテンがバッチリと合います。




細野晴臣が所属していた、はっぴいえんどはご存知でしょうか。

このはっぴいえんどの曲、風をあつめてのメロディが近ごろ口をついて出てきます。

仕事をしながら知らないうちにこの歌を口ずさんでいます。

とても落ち着いたいい曲なのですが、どうしてパッと口をつくのかはわかりません。
あまりに頭の中にこの曲が残るので、一つ干菓子を作る事にしました。





今の気分でこの干菓子を風をあつめてと名付けました。

帆船の図案の焼印です。

祖父の時代からこの焼印はありますが、私は父も祖父も使ったところを見た事がありません。

素晴らしい焼印のデザインなのに。





風をあつめて進む帆船。その姿はとてもカッコよく、以前友人と富山県に黒鯛を釣りに行った時に見た帆船が今でも脳裏をよぎります。
商品とネーミングは、合点してもらえるような蜜月の関係でなければお客様に芯から伝わらないと思います。

今回のネーミングはふと思いついた、自分よがりのインスピレーションから生まれたものですが、我ながら気に入った次第です。

何かと忙しい夏休み

成人式の前撮りの日ギリギリに長女が東京から帰ってきました。



おばあちゃんがとても嬉しそうに写っているのを見て、なぜか嬉しかったです。




東京での和菓子の勉強も結構進んでいるようで、今回はこんなものを見せてくれました。



工芸菓子と呼ばれるものです。
材料は全て菓子の材料を使いますので、基本的には全部食べられます。




柿と栗。

少し持ち運びの際に壊れてしまっていますが、松屋長春の店頭に飾ってあります。
ご来店下さいました際には是非見てあげて下さい。よろしくお願いいたします。






    夏休みに入ると娘も三人が全員揃い、とても幸せな気持ちに包まれます。

    しかしその反面、私自身はとても忙しくなります。

    長女は久しぶりに家に帰ってきたので、私の作った朝食と夕食が食べたいと言ってくれます。なので外食はせず、毎日せっせと台所でせわしなく食事の準備に勤しみます。

    また次女は高校三年生で毎日学校て補習があり、弁当が必要。そして三女も部活で昼をまたぐので弁当が必要となります。

    来る日も来る日もおかずの選定に頭を悩ませる事になります。




    夏休みになると彼女たちは浴衣をよく着るようになります。



    駅までの送り迎えや浴衣のクリーニングも仰せつかります。

    休む暇もありません。

    しかし、よく考えてみますとこんな日々はそう長くは続かないことを知ります。と言いますか、覚悟しております。

    娘と一緒の部屋で川の字でいまだに寝ているお父さんは世の中にはそうたくさんはいないでしょう。

    そんな幸せを噛み締めながら毎日、娘と過ごしていこうと思います。

    とにかく私の夏休みは物凄く忙しいのです。