松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



気が早いようですが

秋の七草は春の七草とは違い、食べられないものがほとんどであります。

なぜ、春は全て食べられるものをチョイスして秋はそうでなかったのでしょう。

物知りでない私には知る由もありません。

秋の七草には、葛、女郎花、桔梗、撫子、萩、ススキ、フジバカマがあります。

本日ご紹介の和菓子はその中の一つである「キキョウ」です。



ひんやり、モチモチが特徴の外郎製の生地を纏い、中には備中白小豆こしあんを使用しました。

秋の七草なので気が早いようですが、先日ご紹介しました「河原撫子」と同じく、盛期がとても長い花として知られています。

なので秋の声を聞くその前に、この和菓子をドロップした訳なのであります。

桔梗の花は花屋さんでよく見かけるような気がしています。これは西洋由来の桔梗なのでしょうか。

調べてみたところ、自生している天然の桔梗は現在、絶滅危惧種となっているようです。

なので、山野に自生して咲く桔梗の花はあまり見られなくなったという事なのでしょう。

この先、気候変動や大気汚染や開発などの影響によって動物や植物の多くは絶滅へと進んでしまうのでしょうか。心配でなりません。

なんとか歯止めをかけ、昔のような穏やかな世の中になっていって欲しいと願うばかりです。

調べを進めてみますとこの桔梗、市の花として登録されている箇所が各地にあるようですね。

近いところではわが町の隣の市である一宮市、そして、隣の県では山県市、瑞浪市、土岐市、多治見市、掛川市、名張市などもこの「桔梗」を登録しているようです。

ほとんどがこの中部地区に集中しているようです。

昔にタイムスリップしてみると、桔梗が咲き乱れる景色があたり一面に広がっていたのかもしれません。

人間は自然と共存しなければ生きていけないのです。

あらためて考え直す時がやってきているのです。