松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



目を通していただきたい私の大切な考えです

今回のおはなしは、できましたら皆さまに目を通していただきたいです。




私は最近、仕事がひと通り終わって落ち着いてから、ご注文の干菓子を打ち始めます。
















疲れが一番のピークにあるこの頃、最後に干菓子というのが実は最高にキツいです。




チカラいっぱい和三盆糖をふるいで通して、型におさめてからチカラの限りいっぱいで型を打ちます。




それが何度も何度も続くので、しまいには指先が痺れて手首、肘、そして肩がおかしくなってくるのです。




果てしなく続くこの仕事もあともう少しで全て打ち終えることができそうです。




ここで、あらためて思ったことには




「人は自分の持つパフォーマンス以上の事はできない」




です。




今回のお正月前後も多くのお客様にご来店いただきました。




本当にありがとうございました。




その中にはたくさんの毎年必ずお越しいただくお客様がいらっしゃいます。




初めてのお客様も含めて、そのご期待を絶対に裏切ってはいけないという使命が私たちにはあります。




ご注文を取り過ぎて普段以下のパフォーマンスしか出来なかったならばお客様はどう感じられるでしょう?




そんな理由から自分たちのパフォーマンスができる範囲と相談しながらご注文を頂戴するようにしています。




本日、明日のベニサザンカ。皆様のご期待に添える事が出来ず、誠に申し訳ございません。




しかし、松屋長春でお売りする商品はベニサザンカだけに限りません。




そのようなところをご理解ご協力いただけましたら嬉しく思います。




去年よりも今年。昨日よりも今日。今日よりも明日。




そんな風にいいパフォーマンスを皆さまにお見せできるようにしたいです。




これは私だけに限らず、商売をしている人全員に当てはまる事だと思います。




ご注文を取り過ぎた上、仕事をなんとかこなすために、手間を省いてしまったとしたら?




そしてパフォーマンスが落ちた事がお客様側に伝わり、失望させてしまったとしたら?




気を引き締めなければなりません。