松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



つばめ

燕が今年も日本に戻ってきました。




つばめは渡り鳥。遠く東南アジアから春先に戻って子をつくり育てます。秋頃まで日本にとどまり、また東南アジアへ帰っていきます。




命をかけてまで海を渡る理由がそこにあるのでしょうが、渡る際に多くの燕が命を落としているだろう事を思うと目頭がジワっと熱くなります。




低気圧が近づき曇り空が雨を呼ぶとき、あれだけ高く飛んでいたつばめが低く飛ぶようになります。




それはエサとなる昆虫の羽が湿気を帯びて重くなり、高く飛べなくなるからなのでありますが、天気予報士のいない昔の人々は天気を予測する際のヒントの一つとしてつばめの姿をつぶさに観察していただろう事は想像に難くありません。




前置きが長くなりました。




本日ご紹介の和菓子はつばめを題材にした蒸し菓子です。








前説をお読みいただいた方はおわかりになってもらえると思います。




はい、そうです。




高気圧に囲まれた晴天のつばめの姿をイメージしてつくっております。