松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



独創的な亥の子餅

「亥の子餅」という和菓子をご存じでしょうか?




亥の子餅とは、平安時代の宮中儀式から続く歴史あるお菓子です。




旧暦の亥の月(現在の11月)の最初の亥の日・亥の刻に食べると無病息災や子孫繁栄が叶うとされてきました。また、亥の子餅は11月に行われる茶道(お茶席)の大切なイベント「炉開き」に欠かせないお菓子でもあるのです。




本日は国府宮神社にて11月の月釜が催される日であります。




担当の先生からご用命いただきましたのは、この「亥の子餅」。




餅生地に色々な食材を練り込み仕上げるもので、一般的に知られているのは栗や胡麻や小豆や胡桃、柿など様々なものを用いてつくります。特に決まりはございません。




今回は羽二重餅の生地に練り込むものではなく、丹波大納言小豆の粒あんに胡桃と栗、そして黒胡麻をのせて松屋長春オリジナルの二つ折りの羽二重餅として仕上げました。












頂にいちょうの焼印を押印して完成です。








全国津々浦々探しても、どこにも無い独創的な「亥の子餅」として仕上がりました。




非常に少ない数ではありますが、店頭にも並べて販売いたします。




当日の茶席券の販売もございます。




気になられた方は是非当日券をお求めいただけましたらと思います。




この先二度とつくることのないであろうこの「亥の子餅」。是非ご賞味下さいませ。