松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



どんぐり

去年の冬、次女と三女と申し合わせて唐招提寺へ行ってきました。




唐招提寺の一番奥の奥。池のほとりにコナラなのかクヌギなのか不明のブナの種類であろう木が乱立する場所がありました。




静寂の中、そこを散策しているとどんぐりがたくさん落ちているのに気付いたのです。




3つだけ拾い持ち帰って鉢に植えて毎日水をやり、育ててみる事にしたのですが。。。




3つのうちのひとつだけ。一つだけですが先日芽吹きました!








なんだか嬉しくて嬉しくて。笑




ブナ科の木は寿命が200年から300年と言われていますが、時には1000年を超えるものもあるそうです。




唐招提寺は759年に創建。初代ではないにしろ、悠久の歴史を感じずにはいられません。




先日観た映画「パーフェクトデイズ」に触発されたわけではないかもしれませんが、この芽吹いたどんぐりを毎日まいにち世話していきたいと思います。




どんぐりが芽吹くところ、みなさん見た事ないですよね。




どんぐりがパカっと割れて芽が垂直に出るんですよ。




瞬間を見たわけではありませんが、それを見つけた時に感動しました。




若い頃、植物に興味など全くなかった私。ある瞬間からスイッチが入って今はゴムの木、サボテン、名も無き木の芽などのお世話をするようになりました。




どうしてこうなったのかはわかりませんが、お世話をしていると不思議な事に心がホッと落ち着きます。




静の趣味、一つだけでも持つことができて幸せです。




心をバランス良く保つには静と動の趣味を持つといい、なんてよく聞きますが、その通りだなぁなんて近頃そう感じています。