松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



あじさいとかたつむり

雨の日曜日です。

ただいま稲沢あじさいまつりの会場でお使いいただきます、茶席菓子をお届けし終えたところです。

配達で性海寺へお邪魔した際、少しだけ紫陽花の花の写真を撮ってまいりました。



先週と違って満開です。

変わり種の紫陽花もありました。



白い綿菓子のような紫陽花なども変わっていて私の目を引きました。



この綿菓子の葉は紫陽花ではないようなイチジクの葉のような形をしています。

それでも紫陽花の仲間なんですね。

面白い。

私の性分なんだろうと思いますが、色々な事に思いを馳せアンテナを多方面に張り巡らせるきらいがあります。

近頃、とても気になっているのが「あじさいとかたつむり」です。

私が小さかった頃、あじさいとかたつむりはセットでした。

紫陽花の木を見ると大小たくさんのカタツムリが葉の上を這っていたものです。

紫陽花の写真やイラストなどを見てみても必ずと言っていいほど、あじさいとカタツムリはセットになっていました。

しかし今日もそうでしたが、一生懸命探してみてもカタツムリは見つかりません。

環境の変化によってカタツムリがいなくなったのか、消毒剤のためカタツムリが付かなくなっているのか、それともカラスなどの外敵に脅かされているのか。

色々思案してみましたが、原因は私にはわかりません。

「あじさいとかたつむり」と同じように考えてみますと「無花果にゴマダラカミキリ」、「桑の木にカマキリ」などが容易に思い浮かびます。

それは小さい頃、外で遊びまわった経験をもとに頭の中に自然に組み込まれた私の経験なのです。

そういえば、ゴマダラカミキリもカマキリも近頃はあまり見かけなくなったように思えます。

地球温暖化などの環境変化に生き物も付いていけなくなってきているのかもしれません。

とても寂しい事です。

話は戻りますが、一年を通して桜、藤、紫陽花、紅葉など観賞の対象となるイベントは数多ございますが、主役に目を向けるだけでなくカタツムリのような脇役にも注目してみるのも一興ではないでしょうか。