松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



かのこ

栗かの子



秋の味覚、栗をふんだんに使って仕上げています。

中は備中白小豆のこしあん。

あっさりしたこしあんと栗だけでつくっているので、素材そのものの味や特長をダイレクトに感じていただけると思います。

かのこは漢字で書きますと「鹿の子」となります。

鹿の子斑(かのこまだら)といい、鹿の子どもの背中のまだら模様のような斑点のある模様全てを鹿の子と呼ぶようになりました。

この「鹿の子」模様は和菓子界ではこの栗かの子や小倉かの子、また当店では薯蕷製の蒸し菓子にも使ったりします。

他の業界では絞り染めの鹿の子絞りや霜降りのクジラ肉も特別に鹿の子と呼んだりします。

面白いですね。

私が一つ疑問にあるのは、鹿の子という着ると涼しく感じるような粗い編み地のポロシャツがありますよね。

あのポロシャツはまだら模様でもないのにどうして鹿の子生地と言うのでしょうか。

服飾業界に詳しい方に尋ねてみたいものです。