松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
京都
Netflixのドラマ「舞妓さんちのまかないさん」を観ました。
京都祇園の芸妓さん舞妓さんたちの日常を写したドラマなのですが、観進めていくうちにドラマの内容がだんだん私の京都での修行時代の姿にシンクロしていき、ノスタルジックといいましょうか。なんだかとても心地のよい気分に浸る事ができました。
私はこのドラマの同じく共同部屋での生活でした。
最初はタンスもなく、2段ベッドが3つだけ据え置かれている大部屋の6人住まい。
東京時代は2人部屋。それから一気に6人部屋へとなったので、非常に大きな戸惑いがあったことを思い出します。
修行の者全員が一緒に目覚めて仕事をし、仕事を終えると全員食堂で食事。寝る時も然り。
言い争いなども当然たまにありましたが、私にとっても居心地のよい場所へと変化していきました。
当然、それぞれ修行をスタートさせた年が違うので旅立ちのタイミングも各々違います。
別れの時の寂しさと言ったら、今でも決して忘れる事などできません。
和菓子と舞妓さんでは大きな違いはあるように思えますが、見習いから始まり徐々にスキルアップして羽ばたいていく様は私の目には全く同じように映った次第です。
話はこのドラマに戻ります。
「屋形」と呼ばれる舞妓さんたちが共同で住まう家。そこでの生活や厳しい修行の姿に加え、癒しのある食事風景がこのドラマの一番の醍醐味であります。
毎日の家族の食事を担当する私はその見た目が美しく、それでいて気取らない料理の数々にも多大なる影響を受けました。
料理をしているところの映像がとっても美しくて、音にも画にも魅了されました。
優しい気持ちになれる、慈しみの心が芽生える。そんな素晴らしいドラマです。
是非ご覧いただけましたらと思います。
「また頑張ろう」
私はこの文章を書きながらそうじんわりと思っています。
ほほえみ
モノの値段が全て上がっています。
その上がり具合たるや、震えを止められないほどであります。
松屋長春の主力商品の一つである和三盆糖100%の「ほほえみ」や打物各種ですが、実は今年の4月よりこの和三盆糖も卵と同じ。いや、それ以上の値上がりを果たしてしまいました。
以前の2倍は軽く超えたのです。
使っている私もあまりの高価さにこわくなったほどであります。
それでも使わなければなりません。つくらなければなりません。
和三盆糖100%の香りや美味しさを多くの方に知っていただきたいと思っています。
値上げとしましては最小限とさせていただきます。値段が落ち着くまで私も頑張って耐え忍ぶ所存であります。
お客様にも少しご負担をおかけする事にありますが、どうぞご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。
これからも松屋長春の和三盆糖は100%でつくり抜きます。混ぜ物は絶対にしません。
ここに固くお約束をいたします。