松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
「波の華」最終回
「波の華」の最終回。
体調不良を挟んでしまい、ご案内を忘れてしまっておりました。
その続きです。
最後はすり蜜をつくるところから。
蜜を煮詰めて冷まし、綿棒で白くなるまで混ぜます。
つくっていてすり蜜はとても面白いと感じていますが、混ぜている序盤はまだ簡単に混ぜられます。しかし混ぜ進めていくとどんどんと固くなっていき非常に混ぜるのが困難になってきます。
それを我慢して混ぜ続けていくと、また次第に柔らかくなってくるのです。これが完成の合図。
どうして一度固くなって柔らかくなるのでしょう。科学的に証明されるのでしょうか。
さて、「波の華」の最終章です。
「波の華」の片面に熱を入れたすり蜜をバラ引き「ハケでパラパラと塗ること。)して乾かしたら出来上がりです。
イメージとしましては煎餅の「おばあちゃんのぽたぽた焼」になりますでしょうか。
続きを楽しみにされておられました方、大変お待たせして申し訳ございませんでした。
とうもろこし尽くし
ものすごく新鮮なとうもろこしをいただきました。
「甘々娘」という品種。
シンプルに焼きとうもろこし、コーンスープ、とうもろこしご飯の3種です。
美味しいとうもろこしはまず香りがいい。甘み抜群でした。
ものすごく美味しかったです。ごちそうさまでした。
食事の準備係、復活しました。
これを機に徐々にギアを上げていけたらと思っています。
もみじ
春先にもみじは小さな芽を出し始めます。
目にも優しい若緑色の色合いがしっかりする頃、真っ赤な小さな花を咲かせます。
花が散るとタケコプターのような可愛い緑色の種が付き、少しもすればハラハラと風の吹くまま飛ばされて土にかえります。
そんな愛おしい営みを終えると、もみじは一層その色味を強めていきます。
夏を過ぎ緑が極まり、深緑色まで達すると秋の紅葉の準備を始めます。
黄色から朱色へ。グラデーションの流れから燃えるような真紅の様相へと変化を見せてくれます。
それが終わると一気に葉を落とし、冬眠へと移っていきます。
これがもみじの一年であります。
今、松屋長春の羽二重餅には緑が極まる少し前のもみじがあしらわれております。