松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
赤毛のアン
十五夜を前にして羽二重餅に「すすき」の焼印を施して販売しております。
「すすき」は秋の七草の一つにも数えられていますが、昔はこの植物を「すすき」とは言わずに「尾花」と呼んでいました。
穂の部分が何かの尾っぽに見えたことからそう呼んだのでしょうが、現在「尾花」と呼ぶ人はもう一人もいないのではないでしょうか。
やはり「すすき」がしっかりくる呼び名であると思います。
ところで日本人の苗字には由来や理由が隠されている事が多いと思いますが、「尾花」さんはやはりすすきと名月で有名だった武蔵野のあたりに住んでいた人がこの苗字を選んだのだろうか?だとか、「すすき」が群生している近くに住んでいた人が「尾花」という苗字にしたらどうだろうと名乗るようになったのだろうか?とか色々思い巡らせみたりします。
昔から私は思い巡らせて想像すると止まらなくなります。
赤毛のアンのようだと自分自身を評した事がこれまで何度もあるほどであります。
想像するってとっても楽しいですし、おそらくですが脳みそが活発に動いてボケ防止にもなるのではないかと期待もしております。
一生ボケませんように。
「すすき」の焼印を施した羽二重餅のご紹介から大きく話が飛躍してしまいました。
いつも私のつたない文章にお付き合いくださいまして誠にありがとうございます。
勝手にしやがれ
食事担当って大変な事もあるけれど、何が一番いいって言ったら自分が食べたいと思うものを遠慮なく勝手につくってしまえるところ。
沢田研二に言わせたら「勝手にしやがれ」ってなもんです。
今夜は数日前から無性に食べたいと思っていた春巻きをつくって食べました。
息子が嫌いな椎茸も鼻歌交じりで細かく刻んでぶっ込んでやりました。
息子よ、美味かったやろ?
事前に椎茸を入れる事を伝えましたが、「うまいうまい!」と喜んで食べてくれました。
私が準備する食事は嫌いな食材を克服してもらえる(無理矢理してもらうかもしれません。笑)メニューでもあるのです。
ちなみに春巻きを巻いたのは私と娘夫婦の三人で。
準備が大変な時には指名もさせていただきます。
揚げたてアツアツを召し上がれ~い!
しぐれ
秋に入り、「時雨」の生地の和菓子をつくり始めました。
包あんし茶巾絞りで栗の形に成形し、軽く蒸し上げ頂に焼きごてでジュっと焼き色を付けて。
簡単に書きますとこんな手順。
口当たりの良い北海小豆こしあんに卵たっぷりの生地を合わせてあります。
余談ですが、時雨という名の雨は秋から冬にかけてパラパラと降る通り雨のこと。今日はザンザンと降る雨ですので時雨とは言いませんね。