松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



トライアングル

紫、黄緑、そして白の三色を巾着絞りで仕上げました。



このような生菓子の写真を撮るのはとても難しいです。

真上から撮ると三色綺麗に写るのですが、どうも趣を感じません。

ならばとこの写真のようなアングルで撮影してみるのですが、三色全部がなかなか揃わないのがとてももどかしい。

お客様にきちんとこの菓子の良さが伝わりますようにと色々思案しているのですが。

それぞれ三色均等ですので。この写真でご容赦くださいましたらと思います。

この先しばらくはお店に並びます。

こんな意味があるんです

唐衣
着つつなれにし
妻しあれば
はるばる来ぬる
旅をしぞ思ふ



先日ご紹介しました、京都の修行先の末富で覚えた生菓子です。

最初に書きました歌は有名な歴史上の人物、在原業平が詠んだ歌です。

唐衣とは着物を指す言葉ですが、この歌には

「着物を着るのと同じように、慣れ親しんだ妻を都に残して遠くまで来てしまった自分の旅の辛さや寂しさ」

そんな意味が込められています。

在原業平がこの歌を詠んだ時、周り一面にはカキツバタが咲き誇っていました。そのカキツバタに関連付けるため、歌の頭文字をか、き、つ、は、た、と配置したのです。

からころも
きつつなれにし
つましあれば
はるばるきぬる
たびをしぞおもふ

もう一度、ひらがなにして書いてみますとわかりやすいと思います。

そんなところから唐衣はカキツバタの異称として知られてきました。

この生菓子の出来た経緯や歌の意味などにも思いを巡らせていただけましたら嬉しいです。

また、この生菓子を皆さまに知っていただけることが私の大きな喜びでもありますし、少し末富の旦那さんにも恩返しできたような気持ちにもなれます。

タカシマヤ

新宿タカシマヤからのご注文分、全て詰め終わりました。



本日は羽二重餅5個入り100箱



そして

季節の生菓子5個入り15箱です。

毎度の事ですが、季節の生菓子の詰め合わせにつきましてはご購入されるお客様のために写真の掲載は控えておきます。

本日の詰め合わせ内容のご紹介のみといたします。

関東のお客様、販売まで今しばらくお待ちくださいませ。

別件ですが、日本橋タカシマヤのご注文もお伺いいたしました。

5月11日(土)の一日限りです。

事前ご予約ご希望のお客様は、日本橋タカシマヤまで直接お問い合わせ下さいませ。