松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



匂いと味の関係性

いい香りがするものにまずいものはないかもしれません。また、美味しいものに嫌な匂いはないのかもしれません。

そんな事をいつも考えています。

こう書きますと、自分にとってはあまりいい匂いではない臭豆腐やくさやなどは当てはまらないのではないかとなってしまうので、だいたいのところとさせてください。

私が使う豆に備中白小豆と丹波大納言小豆があります。

面白いもので、備中白小豆は袋を開けるとなんとも言えない牧草のような優しい香りがします。





2枚目の写真は丹波大納言小豆ですが、こちらは匂いは皆無に近いのです。

小豆によって生豆ではいい香りがするものと無臭のものがあるのです。

しかし、これらの小豆に火を加え実際にあんとして仕上げる時にはどちらの小豆も素晴らしい香りを放つようになるのです。

甲乙つけがたい香りと味に仕上がるのです。

私には日本で一番手に入りにくい小豆を使っている強い自負というものがありますが、これからもこれらの素晴らしい小豆たちの良さを最大限に生かす腕を持ち続けられるよう、努力を重ねていきたいと思います。

本日は匂いと味の関係性のおはなしでした。