松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



旬とは

本日の表題、旬とは。

ですが旬とは面白いもので、使う食材のパフォーマンスが一番の時でないとなかなか口にマッチしにくくなってきます。




この草餅もそんな時期をそろそろ迎えてまいりました。

春先に若芽を出したよもぎ、香り高く色艶も申し分ありません。それを食感の良く歯切れの良い餅生地に合わせ仕上げるのですが、次第に暖かくなってきますと草餅全体のまとまりが崩れてくるのです。

寒い時期に比べるとシコシコとした食感が少し鳴りを潜めてきます。水分量の調整で水を控えると今度はただかために仕上がってしまいます。

そんな時、旬が過ぎ去った事を私たち作り手。そしてお客様たち消費者の方々が共に知ることとなります。

こう言いましても、私たち作り手は経験でその旬が過ぎ去る時期を知っています。それが毎年ゴールデンウイーク前後なのです。
話は長くなりましたが、草餅。そろそろ終盤です。使用するよもぎが無くなると同時に今年は終わります。