松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



銀杏の黄葉

銀杏の黄葉を表現した外郎製の生菓子です。





風にたなびく銀杏の葉。枝から旅立ち、ハラハラと舞い散る銀杏の葉。

緑から黄色へ移りゆく姿はとても美しいもので、またそのグラデーションの頃を過ぎますと黄金色に染まった絵画のような情景を私たちに届けてくれます。

地平線まで延びゆくほどの稲のゴールドもとても好きですが、稲のようにオレンジが少し差したゴールドではなく、純粋な混じりっけのないイエローはゴージャスでロマンティックです。

お話は和菓子に戻りますが、先日ご紹介しましたぎんなん餅とは違い、この生菓子にはぎんなんは入ってはおりません。

外郎のしっとりとしたシルクのような生地と岡山県が誇る備中白小豆のこしあんの口溶けのバランスは最高だと思います。

安眠

私はドラえもんののび太くんくらい眠りに就くのが早いです。

布団にごそごそと入り、目を閉じるとおそらく1分もたたないうちに深い眠りに落ちます。

不眠には悩まされた事は未だかつて一度もありませんが、寝相が悪いのか寝違えや肩凝りに閉口する事がよくあります。

今まで色々と枕を替えましたが、なかなかマッチするものに出会えていません。少しわかってきた事は枕の高さがあまり高くないものがいいという事だけです。

この間、こんな枕に興味があって買いました。



たわし枕

枕の網の部分がたわしになっているのです。説明文を読んでみると、カバーをしてもいいがそのまま使うと頭皮にも刺激が加えられより質の良い眠りに就く事ができます、とあります。

実際にそのまま使ってみたところ、痛くて横も向けません。どうやっても我慢できないのです。おまけにほっぺにはたわしの跡がくっきりと出るほどです。それだけ硬いのです。じか枕は五分と持ちませんでした。

そこで枕カバーを被せて使う事にしました。

感想。

このたわし枕、非常にいいです。

風通しが抜群に良いのとたわしのトゲが枕カバーを介して丁度いい塩梅になり、最高に気持ちよく眠れます。

長い間、色々と枕では迷走を続けていましたが、寝違えや肩凝りも少し減ったようで良いこと続きです。

自分にジャストフィットする物って枕に限らずなかなか見つけられるものではありませんね。

ようやくたどり着いたような気がします。

ぎんなん餅

ぎんなん餅、今年もつくります。



地元、稲沢市祖父江町のぎんなんである藤九郎を使っています。



ぎんなんはかたくなるのがとても早く、おおよそ3時間ほどで硬化が始まります。

私の京都の修行先でもぎんなん餅を作っていました。餅の皮に二個ずつ入れて作っていたのですが、夕方にはカチカチになってしまいます。

そんな反省から松屋長春ではこのぎんなんを細かく刻んであんに入れて仕上げています。

ぎんなんはその特有のモチモチとした食感と香りに素晴らしいものがありますが、このように扱いにくい部分も少なからずあります。

そのような理由のため、このぎんなん餅は出来るだけ早くお召し上がりいただきます事をオススメいたします。

季節もののぎんなん餅、この先しばらくの間お店に並びます。

秋を代表する味覚の一つです。和菓子との相性も抜群です。