松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



私のバイブル

久しぶりに山田洋次監督の「隠し剣鬼の爪」を観ました。



山田洋次監督は監督人生で三作しか時代劇の映画をつくっておりません。

他の二作は



アカデミー賞の作品賞にノミネートされた「たそがれ清兵衛」と



木村拓哉主演で一躍名を馳せた「武士の一分」です。

全て藤沢周平が原作なのですが、「武士の一分」を除いて「隠し剣鬼の爪」と「たそがれ清兵衛」は私の生きる上での大切なバイブルとなっています。

「武士の一分」だけは内容に少し納得のいかない部分があるので、両手を挙げて賛成とはいかないのですが。

この映画たちが私の生きる上での指針となっている理由には、主人公が自分の役割を忠実に守ること。これが第一にあります。与えられた自分の仕事をあくまでも誠実に真面目に守り抜くことにとても美を感じるからであります。

もう一つは人との約束を守り抜くこと。誰一人裏切る事なく毎日を確かに生きる主人公に私は心を強く打たれるのです。

自分に正直に生きる

これが出来そうでなかなか出来ない事ではないでしょうか。

私は悩んだ時、迷った時にこの二本の映画を観て自分をスタートの位置に戻すようにしています。

昔、日本人が持っていた素晴らしいもの。美学をもう一度学びなおすために。

映画は私に多くの教訓を与えてくれます。

この二本の映画は自分の生き方を知る上での大切な私のバイブルなのです。

完全にリセットしました。また明日からリスタートです。

素晴らしいバイブルを見つけた事にとても幸せを感じます。

私が何度も何度も繰り返し繰り返し観ている映画のお話でした。

スノーマン

ここにきてぐっと寒くなり、一気に冬を感じる頃となってまいりました。

ついこの間までは暖かい日がほとんどで、近年の懸案事項はである暖冬を気にせずにはいられなかったのですが。

やはり冬には冬らしくあってほしいものです。



冬の使者、スノーマンです。

今年もお店に並びました。

手づくりの良さが一番発揮されている生菓子なのではないかと思います。

雪だるまの形に成型し、目と口をあしらい、山高帽を被せて完成なのですが、雪だるまも形も目と口も帽子も全て一個ずつ違います。

意図的にそうしているわけでもありませんし、私たちの職人としての腕が悪いわけでもないと思います。一生懸命揃えてつくっていても一つずつが醸し出す雰囲気違ってくるのです。

スノーマンが笑っているように感じる時などは、作り手のこちらとしましても微笑んでしまう瞬間でもあります。

申し訳ございません

本日、明日は稲沢銘菓ベニサザンカの特別販売日です。

今月は羽二重餅製です。

中は備中白小豆こしあんです。

毎年12月と1月のベニサザンカは羽二重餅製となっており、他の月よりもかなり多くのご予約を頂戴しております。

とても嬉しく有難い事ではありますが、製造は両親と私の3人で担っているため全く供給が追いつきません。

とても情けない事ですが、12月分のベニサザンカのご予約は少し早めに終了させていただく事になってしまいました。

来月のベニサザンカもご予約は早く終わってしまう気がしております。ご希望のお客様におかれましてはお早めのご予約をどうぞよろしくお願い致します。

追記

ご予約以外での店頭販売分は別にご用意しております。しかし、それほど多くないために早く無くなる事が予想されます。こちらに関しましてもお早めのご来店をお願い申し上げます。