松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



朧月夜

私は「朧月夜」の歌詞とメロディが好きです。

朧月夜

菜の花畑に 入日薄れ
見わたす山の端 霞ふかし
春風そよ吹く 空を見れば
夕月かかりて 匂い淡し

里わの火影も 森の色も
田中の小径を たどる人も
蛙の鳴くねも 鐘の音も
さながら霞める 朧月夜

朧月夜をおぼろ月夜と読めるようになったのはこの歌が無ければ一生出会う事の無い漢字だったのかもしれません。

歌詞の情景が目に浮かびます。

現在ではなかなかこのような情景に巡り合う事は無いとは思いますが、私が小さい頃そして両親が若かりし頃はこのような情景は普通にありました。

草の匂い、トンボや蝶が自由に舞う畑や田んぼ。西の方を見渡せば近くに養老山脈が見える。私が育ったここ稲沢市はそんな田舎町でした。

今はなかなかそのような自然と触れ合えるような環境では無くなってしまい、少し寂しい気がします。

時代とともにとても便利で過ごしやすい生活を手に入れた私たちですが、遠くに置き去りにしてきてしまった過去の素晴らしかったものも少なくはないはずです。

このような素敵な情景と歌をいつまでも忘れないでいたいものです。

さて、前置きはとても長くなりましたが。



菜の花畑をイメージした生菓子です。

これからしばらくはお店に並べます。