松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



青くどこまでも優しい香り

稲、つまり米は日本人にとっては一番欠かせない主食であります。

都会では田んぼでの田植えや稲刈りなどは当然見ることはできませんが、少し郊外へ足を延ばせば容易にそのような風景を見られます。

無意識のうちにその情景は普段あるものとして私たちの脳に組み込まれていて、特段に気をするようなものではないかもしれませんが、私はこの稲こそ日本で一番の風景ではないかと思っています。

もちろん桜も秋の紅葉も日本を代表する情景ではありましょうが。

私が住む稲沢市では田植えが始まっております。四季の中で最も生命感あふれる季節が今です。

大きな川から用水に水を引き込み、田んぼに水がしっかり張るようになりますと、生き物がどこからともなく集まるようになり、その生き物を求めて白サギのような大きな鳥たちがやってきます。

川には産卵のため、大きな鯉やフナやナマズが遡上します。

これが生き物たちのシンフォニーであると川や田んぼが教えてくれます。最も身近な生き物たちの生活なのです。

私が最も愛するこの情景です。

目を閉じれば、青くどこまでも優しい香りまでも鮮明に思い出す事ができるほどであります。

前置きが長くなりましたが



早苗と銘打ってお店に並びました。

先程お話しました、この時期だけの瞬間の生菓子です。

恩師とのスペシャルな一日でした

東京最終日は私と娘がお世話になった東京製菓学校へ。



父と同じように尊敬し、愛して止まない梶山浩司先生と久しぶりに思う存分お話できました。

私にとっては命の恩人と言っても過言ではありません。

東京を離れ、京都で修行を始めた私は何度も挫けそうになりました。そんな時、梶山先生ご夫妻に幾度となくご相談し、何とか辞めてしまうのを思い留まる事ができました。

今の私があるのは先生のおかげであると感謝している次第であります。

娘にとっては東京製菓学校の校長先生として。また、私の代わりの東京生活の良きご相談相手として今でも変わらずお世話になっている恩人であります。

私たち父娘にとって恩師との一日はスペシャルなものとなりました。

仕事への姿勢に始まり、現在の菓子業界のこと、そして心の持ちようなど様々なヒントを私たちに与えて下さいました。

明日からの生きる活力を目一杯いただきました。

また、新たな気持ちで仕事に思いっきり打ち込めそうです。娘も同じ気持ちに違いません。

これからも恥じる事のないよう精進いたします。

近いうちに再びお会いできるのを心より楽しみにしております。

夢の国、幸せな時間

去年の私の誕生日にプレゼントとして長女がディズニーランドのチケットをプレゼントしてくれました。

ゴールデンウィークが過ぎ、やっと少し時間が取れるようになったので長女の住む東京へやってまいりました。



久しぶりに会った長女とたくさんの話をし、たくさん笑い合いました。

次女と三女はいつも一緒に生活しているので、いつでも私はたくさんの愛を持って接する事ができるのですが、長女はそんな訳にはいきません。

娘も私も足りない愛のシャワーを浴びました。

娘たちがいなければ、もう一生行く機会はないと思っていたディズニー。本当に幸せな時間でした。

素敵なプレゼント、ありがとう。