松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



ぷろぺら



軽羹製の蒸し菓子を今年もお店に並べました。

中は備中白小豆の粒あん。薄紅色に染めてあります。

三角形の和菓子って珍しいと思います。

よく見るとプロペラのようです。

プロペラと書いたことで、もみじの事を思い出したので話は逸れてしまいますが書かせて下さい。

目にも優しい黄緑色の柔らかな葉をもみじは春先の暖かくなるころ、枝いっぱいに広げます。

葉に続いてもみじは小さな可愛い赤い色の花を咲かせます。そして写真のようなプロペラのような竹コプターのような種子をつけます。



皆さまはこの竹コプターのような種子が風に吹かれて飛ぶ姿を見られた事はありますでしょうか。

自然のものは色や形状には必ずと言っていいほど理由があります。

種子をつけた親木から出来るだけ遠くに根をつけたいという事から、風に乗って飛びやすいようになっていったのだと容易に推測されます。

もみじが一年で一番美しい頃(私は秋の紅葉の時期よりも断然この春のもみじが美しいと勝手に思っています)はもうすぐそこまでやってきています。

いまかいまかと今から私は待ち遠しくてしょうがありません。