松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
中春色のトライアングル
こなし製の新作がお店に並びました。
関西寄りの和菓子スタイルが多い愛知県あたりでは「こなし」と呼びますが、関東圏の和菓子界では「練り切り」と呼びます。
どちらでもなんら問題はございませんが、やはり私としましては「こなし」がしっくりとくるようで、東京で五年も過ごした娘にとってはやはり「練り切り」がしっくりぴったりとくるのではないでしょうか。
娘も徐々に松屋長春色に染まってもらいたいと、密かにそう思っている父であります。
本日ご紹介のこなし製の和菓子は「藤しぼり」と銘打ってお店に並べております。
紫色と白色のコントラストが私のお気に入り。
この二色を藤の花に例え、緑色を藤の葉をイメージさせる色合いに仕上げました。
中春色のトライアングルです。
面白いもので、桜の木は先に桜花満開となって、花が散る頃から葉が生い茂ります。一方、藤の木は葉が全て生え揃ってから美しい花が咲き揃い、人の心を魅了するのです。
自然の不思議であり、とても興味深いところでもあります。