松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



端午の節句

やねより たかい こいのぼり




おおきい まごいは おとうさん




ちいさい ひごいは こどもたち




おもしろそうに およいでる





藤の和菓子

藤の花の季節がやってまいりました。




桜と同じように、多くの人々を魅了する藤ですが、今年も新型コロナウイルスの影響で、おそらく藤まつりのようなイベントは行われないのではないかと感じています。




とても寂しいことでありますが、感染予防のためにはしっかりと我慢する事が一番大切ですものね。




ワクチンが国民全員に行き渡り、安心して日々を送ることができるまで。今は辛抱が必要な時であります。




我が家の藤の木は工事を施工するために、とても残念でありましたがサヨナラしてしまいました。




二十年ほどは私たち家族の目を楽しませてくれていました。断腸の思いです。




よって、今年は自宅で藤の花を愛でることもできません。




桜と同様に、人気の少ない夜の藤でも見に行こうかな。今年はそんな風に考えています。




前置きが長くなりましたが、道明寺製の藤の和菓子が出来上がりました。








紫色の春の到来です。

はるがすみ

「春霞」(はるがすみ)








そう銘打ってお店に並べました。




今年初の葛製の蒸し菓子であります。








昔から春と秋にはモヤや霧が出やすく、景色が少し霞んで見える様を「春霞」と呼んで季節を表現する趣深い言葉として広く知られてきました。




一説にはこの春霞は黄砂であるとの文献もありますが、どちらにせよ人が「美しい風景だなぁ」と幻想的に捉えていればそれはそれでいいのではないでしょうか。




春霞とは言えども、秋に出る霧については秋霞と言わないのがとても興味深く面白い。




なぜでしょうか?




私が考えるに、秋にはあの美しい夕焼けがあるからなのではないか。そんな風に考えたりもしますが、実際にはどうなのでしょう。




あれやこれやと思案しながら想像してみるのも楽しいものです。