松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



アゲハチョウ

アゲハチョウが無事に6匹旅立ちました。








父が大事に育ててきたものです。




私の仕事場の裏に山椒の木があるのですが、毎年アゲハチョウがひらひらと舞い降りて卵を産んでいくのです。




最初は黒色の小さな幼虫なのですが、山椒の葉を食むにつれどんどん大きくなりって、最後は濃い緑色の美しい姿になります。








しかし天敵が多いのか、黒色から緑色に変色するころ、ほとんどが姿を消してしまいます。




今まで一度もサナギになるところを見た事がなかったのですが、「今年はしっかり俺が守ってやる!」と一念発起したのです。




山椒の木にネットをかけて外敵から守ることしばらく。




美しい幼虫がサナギへとなってくれたのです。








育ててみるとわかることがたくさんあります。




幼虫がサナギになる寸前、硬かった黒色のウンチが柔らかくなることを見つけました。




これがサナギになるんだよという幼虫からのサインなのです。




また、幼虫はサナギになる時は育った山椒の木ではサナギになりません。




ウロウロと彷徨い歩いて、サナギになる場所を探し回ることに気付きました。




しっかり確保してダンボールの中でサナギになってもらった次第です。




アゲハチョウの成長を近くで見届けてみると、とても彼らたちが愛らしく感じます。




6匹がアゲハチョウとして旅立って一週間くらいが経ちます。




気づくと山椒の木には新しい生命が葉の上に宿っていました。




また一からスタートです。




私の父の夏はアゲハチョウとともに過ぎていきます。