松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
道具は大切に
青葉の茂る頃に吹き荒れる強い風のことを「青嵐」と言います。
夏の季語であります。
青さをグッと増したもみじの葉が風に気持ちよさそうに揺れる姿を連想させてくれます。
本日ご紹介いたしますのはもみじの型で抜いた錦玉製の和菓子。

生き生きとした自然の息吹を表現したつもりです。
余談ですが、もみじの型は陶器製で創業当時に祖父が買い揃えたものです。ですので90年近くは経っているのではないでしょうか。
今、私が使っているこのもみじの型は全部で50セット。

ちょうどキリがいい数なのでまだ一個も割っていないのかもしれませんね。
「道具は大切に」
そうみんなで心がけて気をつけて使い続けていきたいと思います。
透明感溢れるイエロー
「レモン羹」を切り分けてお店に並べました。
レモンの果汁、果肉、そして皮までをも投入した酸味豊かな和菓子です。

透明感溢れる黄色はレモンの清涼をダイレクトに連想させてくれます。
黄色にも色々な種類がありますが、こんなピュアなイエローが私の一番のお気に入りです。
ちょうど私の持っている釣り用の偏光サングラスも同じような色なのですが、この色は早朝やたそがれ時などの少し薄暗い時に使うと水中がはっきりと見えるという優れ物です。
鶏しか起きていない早朝。誰もいない港の岸壁をそーっと覗き、大きな魚を見つけた時のあのドキドキ感は他では味わえないほどの興奮があります。
久しぶりに竿を持って名古屋港でも行ってこようかな。