松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



こて

「谷川」








この名前でお店に並べました。




中は備中白小豆のこしあん。爽やかなオーシャンブルーに着色して外郎製の生地でくるんであります。




ファジーに水色が透けて、涼しげな感じがうまく出たのではないかと納得しているところです。




外郎製の生地に焼きゴテを入れる事はほとんどしない私ですが、たまにはこんなスタイルも目新しくって新鮮な気持ちになれました。

落語家

うちわってどうして漢字で「団扇」と書くのだろう?




調べてみたところ、中国語で丸いという意味合いを持つ団という文字からきているようです。




そういえば、大好きなロバートデニーロ主演の映画「ワンス アポン イン アメリカ」のエンディングで中国の大きな団扇が出てきていた記憶があります。




私たちが知っている団扇とは違った本当に大きな団扇が中国で広く使われているものなのかもしれませんね。




いつものように余談が長くなりました。




団扇を模した羽二重餅製の生菓子です。








中は丹波大納言小豆の粒あん。








やわらかい色合い、やわらかい食感で仕上げました。




是非ご賞味いただけましたらと思います。




また余談ですみません。




団扇という漢字を久しぶりに書いて想像を膨らませてしまいましたが、落語家の名前にぴったりだなぁ、なんて思ってしまいました。




立川団扇(たてかわだんおう)や柳家団扇(やなぎやだんおう)なんていそうじゃありませんか?




これから使ってみたいと思われた落語家の新人の方、よかったらどうぞ。

オンリーユー

氷室(ひむろ)と銘打った外郎製の蒸し菓子をご用意しました。








氷室とは厳寒期の雪を貯蔵するための室のことです。




昔の人々の知恵は素晴らしいものがあり、夏場にはこの氷室は腐りやすい食べ物などを保管するのにも重宝された事が容易に想像できます。




また、酷暑の真夏に徳川家の献上品として氷室の中の雪を切り出したものが使われていたそうです。




松屋長春の氷室は中は備中白小豆のこしあん。どこまでもさっぱりとお召し上がりいただけるように設定してつくっております。




冷蔵庫にしっかり冷やしてお召し上がりいただくことをお勧めいたします。




余談ですが、私が若い頃「BOØWY」というバンドが人気を博していました。そのヴォーカルの名前が氷室京介。




私は全く聴かなかったのですが、友達とカラオケに行くと必ず本人なりきって歌うヤツが一人ふたりはいたよなぁ。




「オンリ オンリ オンリ オンリーユー」なんてカッコつけて。




そんな事を懐かしく思い出します。