松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
レニー
いつ聴いてもずっと色褪せないアルバムというものが誰にでもあります。
私にとっての一番はこの二枚。
二十歳の頃、アメリカに一か月ほど旅行に行っていたのですが、ロサンゼルス、サンフランシスコと行った後、最後にニューヨークに滞在しました。
ニューヨークのタクシー「イエローキャブ」に乗車した際に、ラジオでかかっていた曲がレニークラヴィッツのセカンドアルバム「ママ セッド」の4曲目の曲でした。

あの時の衝撃は今でも忘れられません。
運転手に「この曲は誰の曲?」と聞いて教えてもらい、急いでCDショップに行ったまではよかったのですが、「レニークラヴィッツ」という私の発音が悪かったのか、どう伝えても店員の彼には通じませんでした。もしかしたら彼がレニークラヴィッツのことを知らなかったのかもしれません。(自分勝手に解釈して納得している自分がここにいます。)
なんとか棚から探り出し、セカンドアルバムとファーストアルバムを買い求めました。
ちなみにファーストアルバムは「レット ラヴ ルール」です。

日本に戻りあらためてじっくり聴いてみましたが最初聴いた時のような、同じような衝撃に再度見舞われました。
ドラム、ベースのリズム隊の心地よさ。ドラムのオカズまでもがとっても気持ちよく、歌声がまたとても魅力的。
私にはメロディや録音の仕方が、どこかビートルズのジョンレノンからの影響を強く感じさせました。
あれから30年経った今でも、変わらずずーっと私のドライブの相棒としてレニークラヴィッツは私を魅了してくれ続けています。
レニークラヴィッツは現在、おそらくは10枚ほどアルバムを出していると思いますが、残念ながらファーストアルバムとセカンドアルバムほどの衝撃的な作品はつくることができていないと感じています。
心に焼き付いていつまでも離れない音楽が誰しもあると思いますが、それは音楽そのものだけではなくって心に焼き付いたその瞬間のエキサイティングな出来事も思い出の一つとして加味され、それらもひっくるめて余計にその音楽が強く印象づけられるのかもしれません。
長期の休みを取る事が難しくなってきた今、ヨーロッパやアメリカなど遠くに旅行へ行く機会が全く無くなってしまいました。
レニークラヴィッツの傑作アルバム二枚を聴きながら、今もあの濃密な一か月間を思い出す今日このごろです。
私のおはなしで興味を持たれた方がいらっしゃいましたらレニーのこの二枚のアルバム、是非聴いてみてくださいね。