松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
ひちぎり
おはようございます。
今年はつくり始めるのが随分と遅くなってしまいました。
お問い合わせをいただきました皆さま、大変長らくお待たせ致しました。
3月3日、お雛様の生菓子「ひちぎり」がお店に並びました。
よもぎをたっぷりを練り込んだこなし製です。
丹波大納言小豆の粒あんに春を存分に感じていただけるように、彩り豊かにきんとんをフワッとのせました。
毎年、「ひちぎり」をご紹介する際には由来や意味合いなども記してまいりましたが、くどくなりますので今年は割愛させていただきます。
しかし、この事だけはしっかり皆様にお伝えしないといけません。
「ひちぎり」はその名の通り、生地を引きちぎって仕上げるのが正解であります。しかし、こなし製の生地はとても乾きやすい性質があるために、通常引きちぎる角の部分は敢えて乾きを抑えるために引きちぎらずに仕上げております。
これは松屋長春だけのものです。
この和菓子の本質をしっかりご理解くださった上で、手に取っていただけましたら幸いです。