松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
芋名月
今年の十五夜(中秋の名月)は9月10日です。
本来ならば栗の和菓子をどんどんご紹介しなければならない時期ですが、名月をお題にした和菓子を優先にご紹介させてください。
十五夜は芋名月とも言われます。
十五夜にお供えされる芋は里芋。その里芋を模した和菓子が本日ご紹介の和菓子「芋名月」であります。
外郎製の生地に口溶けの良いあっさりした北海小豆のこしあんを合わせてあります。
台風の影響もあり風が強くお天気の日が多くは無さそうですが、もしお月様が見えるなら、本日でも満月に近いまんまるの姿であると思います。
お供え物を添えて月を愛でながら和菓子を食べる。
そのような昔からずっと続いてきた風習は廃れつつあるように感じます。
私は日本の行事や風習と密接した仕事に就いています。
そんな日本の現在の姿に寂しさを覚える今日この頃であります。