松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



原点回帰

人は誰しも「原点回帰」というものが必要であると考えます。




私は音楽が自分自身の心を癒す大切なアイテムの一つとなっていますが、この音楽に関してもやはり「原点回帰」というものは何かのタイミングでやってくるものだと感じています。




思い返してみると、この世に生を受けて物心ついた頃には父が聴くスティービーワンダーやビートルズやレッドツェッペリンの曲が私の毎日の生活の中に広がっていました。




中学生の頃には「小林克也のベストヒットUSA」に夢中になり、その当時流行った洋楽の流行りの曲をヘビーローテーションで聴くようになります。




ワム(ジョージマイケル所属のデュオ)などは特に好みだったように思います。




マイケルジャクソン、マドンナ、プリンスの三大スターももちろん聴き込みました。




音楽中毒は高校生になっても収まることを知ることなく過ぎ行きましたが、東京で和菓子を勉強するようになった頃から少し嗜好が変わったように思います。




特にオールディーズとハードロック(真逆の音楽かもしれません。)に心酔し、オールディーズやハードロック(エアロスミスのバンド)それぞれのバンドを組んで演奏をし、友人たちと楽しんだ事を昨日のことのように思い出します。




京都時代はもっぱらハードロック一直線。




松屋長春に戻ってから、私はブラックミュージックにどっぷりとハマりました。




JB(ジェームスブラウン)のファンクに始まり、ドクタードレなどのヒップホップを深く深く掘り下げることになります。




今までの人生で聴いていないジャンルはないほど、色々な音楽を聴いて聴いて聴きまくりましたが、このタイミングで「原点回帰」が私の中に沸き起こりました。




自分自身の気持ちと、ちょうどその時に感じる心地よい音というのはリンクしているものです。




私の「原点回帰」の音楽。それがファッツドミノです。








初めて聴いたのかがいつだったのかは全く覚えていませんが、やはりファッツドミノの歌声と彼が奏でるピアノの音色が私の中での一番最初、元となる最も落ち着く音であると思います。




彼の曲「ブルーベリーヒル」をあらためて聴いてみますと、赤ちゃんがゆりかごの中でゆらゆらと気持ちよく揺られるような、そんな夢見心地になるんです。




イントロから「ああ、やっぱりこれだ!」と納得するのです。




ファッツドミノの「ブルーベリーヒル」、是非聴いてみてください。




どこか懐かしい気分に浸れると思います。

「はるいろ」と聖子ちゃん

「はるいろ」の新作がお店に並びました。








軽羹と蒸し羊羹を合わせ蒸した蒸し菓子です。




少し薄めの優しい色合いがやはり春にはぴったり、しっくりくるようです。




春をイメージさせる色ってなんだろう?と思案してみると、真っ先に黄色やうすべに色が思い浮かびますが、青を抑えた若緑色もやはり春を感じさせてくれる大切な色であります。




「はるいろ」で思い出しました。




松田聖子が歌う「赤いスイトピー」の曲の出だしのフレーズが「はるいろの汽車にのって~♬」なのですが、はるいろの汽車なんてあるはずもないのにとてもいい表現だよなぁと若い頃感心した覚えがあります。




言葉遊びも想像もやっぱりセンスなのだなぁと感じる今日この頃です。




ベネディクト カンバーバッチ

超骨太の映画を観ました。




久しぶりに観ごたえのある映画でした。




映画「クーリエ 最高機密の運び屋」








実際にあった話をもとにつくられたノンフィクション。




米ソの冷戦時代のこと。




イギリス人セールスマンがスパイとしてソ連へ送られ、ソ連側のスパイと連携して平和を目指す話です。




緊迫感いっぱいで心臓がどうにかなりそうでした。




その中で家族を大切にする姿がクッションとなり、あっという間に観終わった次第です。




スーツの着こなし、昔あった車の数々、帽子の被り方などファッションを中心にも楽しむことができます。




一番響いたのは主人公のベネディクト カンバーバッチの演技です。




こんなすごい俳優がいたのか!




アカデミー賞を何度も受賞してもおかしくないほどの名演快演でした。




牢獄に入ってからのげっそりとした姿は相当自分を追い込まないと為し得られなかったことでしょう。




彼の演技をみるだけでも相当な価値があります。