松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



父と娘

一昨日、次女が誕生日を迎えました。








せっかくだから記念写真でも撮ろうと相成りました。




【薬師丸ひろ子の口をした父と娘の図】




そうこうしていると彼女が不意に「パパの石焼ビビンバが食べたい!」と言い出したので、昨日は早めに仕事を終えて超久しぶりにつくる石焼ビビンバに全勢力を傾けました。




ナムルは全種類別々で茹で上げて味付け。牛肉とゼンマイもそれぞれ別の味付けを施して仕上げました。








あとはキムチをのっけてごま油をひと回ししてからガスコンロで焼くだけ。








レシピは見たことがないので完全なる「父ちゃんオリジナル石焼ビビンバ」であります。(いまだに正式なつくり方なのかどうかもわかりません。)




生真面目で優しく面倒見のいい長女が次女のために私の石焼ビビンバに合わせてユッケジャンスープをつくってくれました。








娘がつくったこのスープ、何度か食べているのですが、ものすごくおいしいんです。翌日の口臭がどうなるかなんて全く臆せずにグビグビといかせてもらいました。




曲がりなりにも娘たちはこうして全員立派な大人になりましたが、それでも変わらず仲良くしてくれています。




片親となって随分経ちましたが、そうなってから家族の絆がより強固になったと私は感じています。




ありがたく幸せなことです。




私の親としての生き方は人と間違いなく違っていて変わっています。




「親が偉いなんて誰が決めたんだ?よく考えてみると自分よりも子供たちの方がすごい!と思えるところがたくさんあるのに。ちょっとでもそう感じていたら謙虚でいたらいい。ちょっとバカでいたくらいがちょうどいい。(実際ちょっとだけバカではなく随分バカばっかりやってます。)」




こんな考え方です。




でも、ここまで生きてきて間違いではなかったと感じています。




私には一つだけ人に自慢できることがあります。




それは子供たちに注ぐ愛情は誰にも負けないということ。




私には枯れることのない愛が溢れているのです。

グリーングリーン

鮮やかなグリーンを大胆に使った羽二重餅がお店に並びました。








菖蒲の焼印を施してあるので、本来ならば紫色でもいいのかもしれませんが。




直感的にグリーンをチョイスした次第です。




グリーングリーン、青空には、小鳥がうたい~




グリーングリーン、丘の上にはララ緑がもえる~🎵




大好きなこんな歌もある事だし、グリーンにしてよかった。笑




お母さんを題材にした歌というのは数える事ができないほど溢れていますが、お父さんの歌ってあんまり無いような気がします。

山ほととぎす

「目に青葉 山ほととぎす 初がつお」




江戸時代に流行した山口素堂の有名な句ですが、この3つは全て季語になっていて初夏の風情を端的に表していてこの時期になると、あらためてやはり素晴らしい句だ!と感じる次第であります。




目で見る新緑の木々の葉、時鳥の鳴き声、食べて美味しい初鰹。どれも甲乙つけ難き初夏を感じる事柄であります。




個人的には時鳥という鳥よりも初夏にかけてどんどん鳴き声が美しくなる鶯の方がもっともっといいとは思うのですが。(たまたま素堂の近くには鶯がいなくて時鳥だけが鳴いていたのかもしれませんね。また鶯はこの時期ギリギリまで美しく鳴きますが、繁殖期が終わるとパタリと鳴かなくなるためなのかもしれません。)




写真では「味」だけは表現できないので、もみじの新緑の枝葉と初夏の新作「山ほととぎす」という名の和菓子を写しました。








盛夏になる前の最後の軽羹製の蒸し菓子です。