松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
もえ〜
雪の下から草の芽が人知れず生え出ていることを「下萌え」(したもえ)と言います。
「下萌え」という名前の和菓子はこれまで何種類もつくってまいりましたが、本日ご紹介のこの和菓子は初めてつくった新作であります。
純白、そしてよもぎを入れた軽羹製の生地を二層に。蒸し羊羹と合わせて仕上げております。
初春の芽吹きをイメージしながら仕上げました。
話はかわりますが、最近「萌え〜」という言葉を聞かなくなりましたね。
すでに死後となってしまったのでしょうか。
がちょ〜ん。
今日のクッキング
今夜はカレーライス。
玉ねぎを飴色になるまで炒めて。。というところまではいつもと一緒でしたが、閃いてポテトフライにしてからじゃがいもだけは加えました。
これが旨み十分でものすごく美味しい。
誰か私以外でやった事ある人いるんかな。
超オススメです。
名曲から連想しつくった和菓子
先週のある朝、買っておいた菜花を使ってペペロンチーノをつくり食べました。(おじさんなのに朝から私はガッツリ飯を摂ります。笑)
そんな時に本日ご紹介の新作和菓子をつくろうと思いついたのです。
アイデアというものはどこに転がっているのか、そしてどんなタイミングで浮かんでくるのかわからないものです。
濃淡に色分けした黄色2色に若緑色を加えた3色で仕上げました。
濃淡だけで同系色を揃えたのは初めての試みでしたが、春らしく出来上がって私自身とても気に入っているところです。
菜の花畑をイメージしてつくったのですが、私の感性がみなさまに伝わりましたら最高の幸せであります。
みなさまも朧月夜という唱歌をご存知のことと思います。
歌い出しは「菜の花畠に入り日薄れ。見渡す山の端霞深し。」
そのまま続いて歌っていきますと、「春風そよ吹く」という一節がありますが、ここからのメロディと歌詞が特に気に入っておりまして。。。
この和菓子をつくりながら朧月夜の歌を思い浮かべて「春風」という名前にしよう!と決めた次第です。
お店へお越しになられた際には店頭のスタッフに「春風」をとお申し付けください。
唱歌「朧月夜」は叙情的であるといつもそう感じています。歌詞もメロディにおいても。
目を閉じてみれば、その情景がパッと目の前に浮かび上がります。
後世にまでずっと残していって欲しい名曲であると思います。