松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



想像力

薯蕷製の「あやめ」をつくってお店に並べる毎日です。




「あやめの色合いを頭の中でイメージしながらお召し上がりいただきたいな。」




緑と紫の2色にしなかったのはそんな考えがあるからであります。




日本の和菓子には具象的なものと、抽象的なものとが混在しています。




父も私もお客様の想像が膨らむような、そんな抽象的な和菓子を好んでつくります。




想像力を駆使しながらあれやこれやと思い巡らす事に非常に面白みを感じます。




本日ご紹介しました和菓子はシンプルながらも、そんな楽しさを含んだものではないかと考えております。








極楽浄土

一昨日、桜の花びらが池にたくさん浮かんでいるのを見ました。




上流から低い方へゆるやかに列をなして流れていく「花筏」も素晴らしいものがありますが、池のように止水に浮かぶ桜の花びらは極楽浄土のような情景に思え、非常に趣深いものだなぁなどと思いにふけっておりました。




羽二重餅の焼印が水紋へとかわりました。








静かな水面に波紋が波打つ姿は人の心を清浄にし、平穏へと導いてくれるようです。




平和を願いながらお召し上がりいただけますと嬉しいです。




私たちも平和を思いながらつくります。





かしわもち

お待たせいたしました。




「かしわもち」、今年もつくり始めました。








喉越し良くあっさりとしたこしあんと、シコシコの食感の柏餅の生地の取り合わせです。




柏葉にくるんだ写真はまた改めて撮りますね。(時間がなかったんです、今日は。すみません。」