松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



もみじ

春先にもみじは小さな芽を出し始めます。




目にも優しい若緑色の色合いがしっかりする頃、真っ赤な小さな花を咲かせます。




花が散るとタケコプターのような可愛い緑色の種が付き、少しもすればハラハラと風の吹くまま飛ばされて土にかえります。




そんな愛おしい営みを終えると、もみじは一層その色味を強めていきます。




夏を過ぎ緑が極まり、深緑色まで達すると秋の紅葉の準備を始めます。




黄色から朱色へ。グラデーションの流れから燃えるような真紅の様相へと変化を見せてくれます。




それが終わると一気に葉を落とし、冬眠へと移っていきます。




これがもみじの一年であります。




今、松屋長春の羽二重餅には緑が極まる少し前のもみじがあしらわれております。