松屋長春の和菓子便り

尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。



清水の舞台

私はずっと「大根おろし」は市販の大根おろし器を使えばそれで十分だと思っていました。




実際にそれで十分うまいやん!そう今でも思っています。




が!




随分前の事になりますが、名古屋の和食屋さん「濱乃屋」で稚鮎の塩焼きを食べた時に「大根おろし」が添えられていました。




その「大根おろし」がものすごく美味しかったんです。ずっとそれが忘れられなくって。




ご主人には尋ねなかったのですが、「あ!これは鬼おろしだ。」と咄嗟に思い出したのです。恥ずかしい話ですが、もしかしたら食べるのはこの時が初めてだったかもしれません。




ザラザラとした粗めのおろしは食感もよく、大根の甘みが引き立っています。とにかく旨みが強烈だったんです。




あれからずっと私の頭の中で「鬼おろし、鬼おろし!」とこだましてました。阪神タイガースの六甲おろしのように。




欲しくなったのです。「鬼おろし器」が。




清水の舞台から飛び降りるくらいの気持ちで「えい!」




はい、買いました。(2000円くらいの事で簡単に飛び降りるな。)




竹製の「鬼おろし器」です。








実際に使ってみましたところ、おろしにくいですが、やはりものすごく美味しかったです。あの粗さがキモなのかもしれませんね。そして大根のエキスが出ない事も特筆すべき点であります。




そこまで使う頻度が高くないので、邪魔になりそうですが買ってよかったです。