松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
節目の日
「先輩!起きてください!早く逃げましょう!」
23歳の私は後輩に起こされ、大きな揺れに驚きました。
そうです。ちょうど30年前の早朝、私は修行先の京都で被災しました。阪神淡路大震災が起こってしまったのです。
私の住んでいた京都では、震度5強と神戸に比べればまだまだ揺れとしては弱いものでありましたが、あの恐ろしさは今でも決して忘れる事はできません。
今も被災され、苦しまれておられる方はたくさんいらっしゃいます。
できる限り早い被災地の復興と被災された方々の心の平穏が訪れる事を願ってやみません。
私は今日も早朝から釜に火をつけ、丹波大納言小豆を煮るところから仕事をスタートさせました。
当たり前にガス火がついて、当たり前に電気がついて、当たり前に仕事をし、食事もとって風呂にも入る事ができます。
感謝しながら生きていかなければなりません。
この節目の日に、私はこんな事柄を深く考えました。