松屋長春の和菓子便り
尾張稲沢の和菓子店、松屋長春の毎日を皆様にお届けします。 末長くお付き合いをよろしくお願いいたします。
菖蒲
「菖蒲」。漢字は一つでありますが、「あやめ」とも読むし「しょうぶ」とも読みます。
「あやめ」と「しょうぶ」は似ていて非なる植物。
「あやめ」は花びらが網目の紋様があることから「文目」と呼ばれるようになって、その後「菖蒲」という漢字が当てられました。
一方「しょうぶ」は強い香りから厄除けを期待させる事もあり、端午の節句の事を菖蒲の節句とも呼ぶほど5月5日には欠かせない存在となっています。「菖蒲」を「勝負」と置き換えて、武士にも好まれました。
同じ「菖蒲」という漢字を使うとは、昔の人はなんて意地悪でややこしい事をしたんでしょう。もう少しわかりやすくしてくれたらいいのに。
さて、本日ご紹介の和菓子は羽二重餅製の「あやめ」。実際にこの焼印からは「あやめ」なのか「しょうぶ」なのかは全く判断できません。笑
私の独断で「あやめ」とさせていただきます。
